グループで仕事をする際には、同じ職場で働いている人同士で、「あの人は、何を考えているのかわからない」といったようなことだと、お互いの意思疎通が図れず、仕事上でもトラブルが発生しやすくなります。
「あの人、何を考えているのかわからない。一度、頭をかち割って中を見てみたい」というようなことを無くすためにも、こんなとき、思考の見える化を行うというのも一つの方法です。
思考の見える化とは
そんな、考えていることを表すなんて難しいし、そんなの文章にもしていられないと思うかもしれません。
しかし、思考の見える化をすることで次のようなメリットがあるのです。
- 自分の考えが整理される
- 自分の考えが俯瞰できる ⇒ 自分の考えの欠陥も見つけやすくなる
- 自分の考えの範囲が明確になる
- 自分の考えを改善できる
- 周りとのコミュニケーションがスムーズになる
つまり、自分が何を考えているのかが、思考の見える化をして共有することで、相手に伝わり、スムーズに仕事が運びやすくなります。
思考の見える化の4つのタイプ
思考の見える化を考えるとき、大まかに4つのタイプがあるということを認識すると、思考の見える化がやりやすくなります。
その4つのタイプとは、分類型、関連型、自由型、ガイド型です。
例として、分類型について少し詳しくみていきます。
分類型
文字通り、物事を分類して図式化していくもので、考えをマトリクスやロジックツリーを使って、それにあてはめてまとめていくのです。
分類型の一番簡単な例は、箇条書きです。
例えば次のような感じです。
明日の会議の場所 : A会議室
会議の時間 : AM9:00~
出席者 : A社長、B専務、C部長、D課長、E、F、G、H
議題 : ******
簡単なようですが、A会議室だとあの機材があるから、こうしたプレゼンができるとか、出席者にC部長がいるから話しをこうした方向でもっていったほうが通りやすいといった自分の考えを整理する上で多いに役立ちます。
マトリクスは、複数のモノサシで複数に分類するような形で検討していきます。
簡単な例として、2つのモノサシで4分類したプロダクトポートフォリオがあります。
これは市場成長性と、相対的市場シェアという2つのモノサシで、市場を4つに分類します。
市場成長性(高)&相対的市場シェア(高):花形製品
市場成長性(高)&相対的市場シェア(低):問題児
市場成長性(低)&相対的市場シェア(高):金のなる木
市場成長性(低)&相対的市場シェア(低):負け犬
こんな具合になります。
ちなみに、関連型、自由型、ガイド型は、ざっと次のような感じになります。
関連型
これは、物事の関連性についてまとめる手法で、因果展開ツリーや魚の骨図といったツールを使って、検討していくものです。
自由形
自由に考えを展開し、それをまとめていく方法で、一定のルールをもってまとめていくブレインストーミング、KJ法、マインドマップなどのツールが検討に使われます。
ガイド型
分類型、関連型、自由型をまとめる見える化の手法です。