歯周病に対する外科的治療 | 薬剤師トピックス

歯周病が進行してくると、歯槽骨が溶けて、歯周ポケットがだんだんと大きくなっていってしまいます。

こうなると、スケーリングなどをしても炎症が治まらなくなってしまいますが、そうなると外科的治療が選択肢に入ってきます。

歯周病の外科的治療の選択

歯石やプラークの除去は、スケーリングなどが行われますが、歯周病が進み歯周ポケット5mm以上になってくると、歯周ポケットの奥には器具が届かなくなったり、プラークや歯石の確認が難しくなってしまったりします。

そうなると、外科的治療によって、メスを使い、歯周ポケットの奥で届かなかった部分のプラークや歯石を除去していきます。

歯周病が進行した状態だと、歯槽骨や歯の周辺素意気の破壊も進んでいて、歯肉も腫れて炎症がひどいため歯磨きも困難になるので、外科的治療により患部を切って適切な再生を促し、歯周ポケットを浅くしていくことが一つの治療法の選択肢になってきます。

外科的治療だと、悪くなった組織を歯周病菌と一緒に除くことができるので、歯肉や歯根膜などの自然な働きを邪魔することなく再生させることができます。

歯周ポケット掻破術

歯周病の外科的治療の中で、歯周ポケットの深さが5mm以下である場合は、比較的簡易な『歯周ポケット掻破術』が治療の選択肢に入ってきます。

『歯周ポケット掻破術』は、文字どおり、歯周ポケットを掻破することです。

掻破とは、体の表面や体腔の内容物を掻き出すことで、患部に麻酔をかけてから、キュレットスケーラーを歯周ポケットの内壁に向けて、歯周ポケットの内壁についた歯石やプラークを掻き出していきます。

こうすることにより、スケーリングなどではうまく落とせなかった歯周ポケットの奥のプラークや歯石を取り除くだけでなっく、炎症で悪くなった結合組織も取り除くことができます。

歯周ポケット掻破術を行った歯根には、周辺組織が再生して、やがて歯肉がくっついて歯周ポケットが浅くなっていきます。

フラップ手術

歯周ポケットが5mm以上の深さになってくると、ポケットの奥まで器具が届かなくなるのと同時に、プラークや歯石を外から確認するのが難しくなってきます。

そうした場合は、『フラップ手術』によって、メスを使って患部を切開してプラークや歯石をきれいに除去します。

『フラップ手術』は、歯肉に麻酔をしてから、メスで切り開いてめくり、歯根部を露出させます。

そおで、歯石や炎症によって悪くなった歯周組織を取り除き、最後に縫合します。

フラップ手術は、だいたい1~2時間程度かかり、抜糸までは通常1週間程度かかり、縫合された歯肉は、もとの多価さより低くなってしまいます。

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