『残りものには福がある』ということわざは、人が取り残したものや、最後に残ったものの中には、思いがけず良いものがあるというおのです。
英語では、Good luck lies in odd numbers. (半端物に幸運あり)、または Sometimes the lees are better than the wine. (酒よりも澱のほうがよいことがたまにある)といった表現があります。
残りものには福があるの由来
『残りものには福がある』の由来は、江戸時代の浄瑠璃や浮世草子などに出てくるセリフだといわれていて、「余り物には福がある」「余り茶には福がある」という表現で使われていたとそうです。
「余り茶」とは茶筒などに最後に残っている茶葉や、茶碗に飲み残しているお茶のことを指します。
くじ引きで前の人の結果がわかったらどうなる
例えば、10本のくじのうち3本の当りがあるくじがあるとします。
このとき、AさんとBさんが順番に1回ずつこのくじを引くとき、最初にくじをひくAさんが当たる確率は、3/10ということになります。
次にBさんが当たる確率ですが、Aさんが当たったという結果がわかっている場合、当たる確率は2/9なり、もしAさんがハズレだったという結果がわかっている場合、当たる確率は3/9になります。
よく、「くじはあとから引くほうが当たりやすい」という人や、「いやいや、後に引いたら、先に当りがでてしまって逆に当たる確率が低い」などと言われたりします。
店側が最初にあまり当りがでてしまうといけないので、最初のころは当たる確率を下げているなどというイメージがあり、あとから引く方が当たりやすいとなるわけです。
くじはいつ引いても同じ
店側が意図的に、最初のころ当たりくじを少なくするなんていう操作をしていなければ、くじはいつ引いてもあたる確率は同じです。
前の例で、Bさんが当たる確率をみてみると、最初にAさんが当たり、続いてBさんも当たる確率は、(3/10)×(2/9)=6/90です。
最初にAさんがハズレ、次に引いたBさんが当たる確率は、(7/10)×(3/9)=21/90です。
つまりBさんが当たる確率は、(6/90)×(21/90)=3/10となり、いずれも3/10となることがわかります。
つまり、くじを何番目に引こうが、当たる確率は3/10なのです。
よく不公平感をなくすために、まずはいきなりくじを引くのではなく、まずはくじを引く順番をきめるためのくじをひき、その順番でくじを引くというやり方をする場合があります。
実は、これは確率論的には全く無意味なことなのですが、確率の話を理解させるのが面倒な人を簡単に納得させるために、行っていたりするのです。