比と整数の論理問題 | 薬剤師トピックス

論理的思考の問題は、いろいろな知識や思考を使って解くことになりますが、知識としては高校数学のように難しくはなく、小学生でも知っている知識で解ける問題がほとんどです。

比を使った問題

《問題》
箱の中に何本かの缶ジュースがあり、A~Eの5人で分け、次のことが分かっていまず。
(1)AとBに分けられた缶ジュースの本数の合計は、分ける前の本数の7/18である。
(2)AとCに分けられた缶ジュースの本数の合計は、分ける前の本数の4/9である。
(3)BとCに分けられた缶ジュースの本数の合計は、分ける前の本数の1/3である。
(4)Aが自分に分けられた缶ジュースをBに4本渡したところ、AとBの缶ジュースの本数は等しくなった。
この時、DとEに分けられた缶ジュースの本数の合計は何本になるでしょうか。

《解き方・解説》
とにかく、わかりづらいので、素直にA~Eに分けられた缶の本数をそれぞれ a~e として、分ける前のすべての缶の本数をL本とします。

すると、a + b + c + d + e = L
それぞれの条件も文を素直に読み、そのまま式にします。

(1) a + b = 7/18L
(2) a + c = 4/9L
(3) b + c = 1/3L
(4) a - 4 = b + 4

あとは、これらの式から a ~ c を割り出します。

(1)~(3)の式から、次のことがわかります。
a = 1/4L、b = 5/36L、c = 7/36L
ここで出てきた a と b を(4)に代入すると、L=72となります。

dとeに関しては、それぞれの数を出す必要はなく、その合計、つまり d + e がわかれば良いので、
a + b + c + d + e = L の式に、わかっている a、b、c、Lを代入します。

すると、12/36L + d + e = L なので、d + e = 15/36L = 30になります。
よって、DとEに配られた缶の合計は、30本となり、これが答えになります。

整数関連問題

《問題》
異なる4つの整数があります。
今、この2つずつ選んで和を出したところ、27・38・49・50・61・72となりました。
この4つの整数のうち、2番目に小さいものとして確実に言えるのはどれでしょうか。

《解き方・解説》
これも素直に問題文どおりに式を立てればOKです。
異なる4つの整数を、小さい順にa、b、c、d とすると次のようになります。
(1) a + b = 27
(2) a + c = 38
(3) b + d = 61
(4) c + d = 72
そして、a + d と b + c は、49 と 50 のぞれぞれのいずれかになりますが、確定できません。

ここで、(1)と(2)から、c - b = 11(奇数)になることがわかり、cとbは、どちらかが偶数で、どちらかが奇数ということがわかります。

そして、c + b も偶数+奇数になるので、奇数となることがわかります。
49と50のうち、奇数は49なので、b + c = 49 で a + d = 50 ということがわかります。

問題は2番目に小さいものとして確実に言えるもの、つまり b を求めればいいことになります。
c - b = 11 と b + c = 49 から b = 19 、c = 30 となり、b = 19 ということがわかります。

整数・倍数問題を解くにあたり最低限知っておくべき知識

次のことは、知識として知っておくと倍数が見つけやすくなります。

2の倍数 = 下一桁が2の倍数つまり偶数
3の倍数 = 各位の数の和が3の倍数
4の倍数 = 下二桁が4の倍数
5の倍数 = 下一桁が0または5
6の倍数 = 各位の数の和が3の倍数でかつ偶数
8の倍数 = 下三桁が8の倍数
9の倍数 = 各位の数字の和が9の倍数

ちゃっと上級者

7の倍数 = 末位から3桁ごとに区切手、左端の区画を最初の区画とすると、
奇数の区画の総和 ー 偶数の区画の総和が、7の倍数

11の倍数 = 末位から奇数番目の数の和と、偶数番目の数の和の差が11の倍数

13の倍数 = 末位から3桁ごとに区切手、左端の区画を最初の区画とすると、
奇数の区画の総和 ー 偶数の区画の総和が、13の倍数

これらはあまり使うことはないと思いますが、余裕があれば知識として頭の中に入れておくと良いかもしれません。

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