人間は、食べ物がなくても水があれば2~3週間は生きていられると言われている反面、水が一滴もなかったら、せいぜい4~5日と言われています。
人間の体は、胎児では体重の約9割、子供では7割、成人でも6~7割を水が占めています。
それだけ人間の体にとって水は大切なものであり、水がないと脱水症状になり、頭痛や立ちくらみがしてきて、体に不調があらわれてきます。
朝起きたら水
朝に水を飲むと、銀杏を刺激して、腸の運動を活発にし、自然な排便が促されます。
冷たい水で刺激された腸により排便反射が起こります。
便を溜めずに腸内環境を良好な状態に保つためにも、朝起きたときに水を飲むことは、睡眠中に汗をかいて水分が体から出て行っていることを考えても非常に良いタイミングです。
また自律神経は副交感神経の働きが明け方から働きが低下してきて、それと入れ替わり、活動しているときに働く交感神経が優位になってきます。
こうした自律神経のバランスを整えるために、朝起きたときに水を飲むことがおススメです。
加えて、加齢とともに副交感神経の働きが低下してきますが、そうすると朝起きたときに交感神経の働きが強くなってしまい、緊張時に働く交感神経が優位になりすぎたために心拍数が上がり、血管が収縮して血圧もあがってしまい、このような状態が続くと体にはよくありません。
そこで朝起きたときに水を飲み、副交感神経の過度な低下を抑えることができます。
副交感神経は、胃腸をはじめとした消化器を活性化させる働きもあるため、朝方の過度な副交感神経の低下を抑え、水を飲んで刺激し、胃腸の活動を活性化させることはその面からもオススメなのです。
風呂から出たら水1杯
風呂は好みの温度はあると思いますが、体のことを考えると熱すぎるのはオススメできません。
なぜならば、熱すぎると交感神経が急激に活発になり、血管が収縮した脱水状態になりやすくなり、血液もドロドロになります。
ぬるめのお風呂は副交感神経を有意にしてくれ、体がリラックスできますが、まずは手足など心臓から遠い部分に掛け湯をしてから湯船に浸かります。
湯船の温度は、少しぬるめの39~40℃ぐらいがオススメで、5分程度首まで浸かり、さらにみぞおちまでの半身浴を10分程度すると、深部体温がゆっくりと上昇して、副交感神経の働きも徐々にあがって、リラックスできます。
入浴後のコップ一杯の水は、入浴によって失われた水分の補給として重要で、老廃物の排出も促してくれます。
イライラしたら水を飲め
まあ、とりあえず水でも飲んで落ちつこうということはよくありますが、これは理にかなっています。
人間は、イライラしたり、カッとするとその瞬間、交感神経が活発になります。
その時、ゆっくりと水を飲めば、副交感神経の働きがじわじわ上昇してきます。
また、お酒を良く飲む人は、飲んだアルコールを分解する時に水分が多量に使われるため、脱水状態になりやすくなります。
水を飲むことで、脱水状態が防げるだけでなく、腸が刺激されて副交感神経の低下も防ぐことができます。
お酒を飲むときは、同量の水を飲むようにすると良いでしょう。