五輪関係について、知ってると一目を置かれそうなちょっとした話のネタをご紹介していきたいと思います。
オリンピックの競技はたった1種目だった
4年に1度行われるオリンピックですが、2021年7月に行われた東京オリンピックでは、33競技339種目が行われました。
多少の増減はあるにしても、2024年に行われるフランスのパリオリンピックでも、32競技329種目の実施が予定されています。
ちなみに、1964年に行われた第18回大会にあたる東京オリンピックでは、20競技が行われています。
そんなオリンピックですが、紀元前にオリンピック発祥の地ギリシャで行われていた古代オリンピックも、現在と同様に4年に1度開催されていました。
古代オリンピックは、紀元前9世紀から紀元後4世紀にわたって293回もの大会が開かれていましたが、第1回大会から第13回大会までは、たったの1種目の競技だけしか行われていませんでした。
唯一行われていた競技は、『スタンディオン走』というもので、いわゆる短距離走です。
1スタディオンは距離の単位で、約191.27mになるのですが、その距離を走るという短距離走の競技でした。
ちなみに競技場のことを『スタジアム』といいますが、それはこの『スタンディオン』が語源になっています。
これオリンピックの競技なの?
最近では、チェスや囲碁・将棋といったゲームもスポーツとして考えられるようになり、e-スポーツというようなことも言われていましたが、過去にはこれスポーツなの?というような競技もありました。
1912年にスウェーデンのストックホルムで開催された第5回大会では、芸術種目が採用されていて、第14回のロンドン大会までその芸術種目が行われていました。
実際、どのような芸術種目があったのかというと、「建築」・「彫刻」・「絵画」・「音楽」・「文学」という語部門があったそうで、参加資格が限られていて、参加者自身がスポーツに関係をもっている必要があって、応募する作品もスポーツから着想を得た作品に限られていたのだそうです。
現在では、芸術競技は廃止になってしまっていますが、オリンピックを開催する歳では、必ず、オリンピックに関連した美術展を開催することが義務づけられています。
リレーの最終走者はなぜアンカーって言うのか
リレー競技では、特に最終走者のことを『アンカー』と言いますが、なぜなのでしょうか?
アンカーというと、英語の anchor つまり日本語では船の「錨(いかり)」で、ご存じのとおり、船が停泊するときにおろす重りのことを指します。
実はこの『アンカー』ですが、おりんぴっくの正式種目として採用されていた『綱引き』からきています。
綱引きでは、最後の選手が重要とされていて、どこのチームもたいてい屈強な体格の選手が最後尾を任されていました。
つまり泰淳が重くて力持ちというイメージから、まさに船の錨のようだというところから、最後尾の選手はアンカーと呼ばれるようになり、それがリレー種目の最終走者にも波及して使われるようになったのです。