自動思考の怖さと対処法 | 薬剤師トピックス

ストレスの原因は大きく分けると、次の3つがあると言われています。
その3つとは、思考のアンバランス、栄養のアンバランス、受容のアンバランスです。

自動思考って何?

簡単に3つのストレスの原因を解説すると、『思考のアンバランス』は、考え方の偏りがもたらすストレスになります。

『栄養のアンバランス』は、不摂生な食事がもたらすストレスです。やはりバランスの取れた栄養というのは、心身ともに健康には非常に重要な要素を占めているのです。

『受容のアンバランス』は、人生のリアルを受け入れないストレスです。いくら悩んでもコントロールできないもの、過去のことばかり考え続けてストレスが溜まってしまうケースです。

『自動思考』は、自分の意志とは無関係に、ふと頭の中に浮かび上がってくる思考やイメージです。

例えば、電車に乗っていて、ふと以前読んでギャグ漫画のシーンが思い浮かんできて、クスクスと笑いが止まらなくなってしまうなんていうのも、自動思考になります。

特に自分がそのギャグ漫画のことを考えていたわけでもないのに、ふと頭の中に思い浮かんでしまうものです。

ギャグ漫画の思い出し笑いなんてしないよという人でも、日常で、「今日はいい天気だな」とか「あれ?あの人どこかで見たな?」と瞬時瞬時にしても、誰でもこのようなことは1日にうちに何度かは考えているはずです。

つまりこれが『自動思考』なのです。

自動思考の何が悪いのか

「今日はいい天気だな」とか思ったって、それがどう悪いのだろうか、ストレスとどう関係してくるのだろうか。

たしかに、「今日はいい天気だな」というようなイメージや思考がメンタルに害を及ぼすとは考えられませんが、ふと頭に浮かんだ思考のバランスが悪かった場合、メンタルは知らず知らずのうちにダメージを受けてしまいます。

「自分は誰からも好かれていないのではないだろうか」、「面接に失敗したら人生終わりだな」など、特に考えているつもりでなくても、反射的にそういったものが頭をよぎり続けていると、どんどんとストレスが溜まっていってしまうのです。

「今日はいい天気だな」でも、「こんないい日なのに、自分はムダな時間を過ごしているよな・・・」といった考えが続けば、それはメンタルに悪影響を及ぼしてしまいます。

さきほど、「知らず知らずのうちに」と書いたと思いますが、そこが『自動思考』の恐ろしいところです。

『自動思考』の場合、瞬時のものなので、それがどれだけメンタルに悪影響を及ぼしたとしてもすぐに忘れてしまいます。

したがって、自分がどんなことを考えたさえ意識していないのです。

あおして、マイナスの自動思考により受けたメンタルダメージは、無意識のうちに心の奥底に蓄積されていってしまいます。

自動思考のクセをつかむ

自動思考は、なかなか意識しづらいので、それをしっかりと認識して、自分の思考のアンバランスのクセをつかむことが大切です。

そのために、『シンプル・ソート・レコード』ということをすると良いでしょう。

何か大きなストレスを感じたら、その時にどんな思考が頭に浮かんだか、状況・感情j・思考またはイメージを記録していくのです。

こうした記録は、最低でも14日続けていきます。

そうすることで、少しずつ自分の思考のアンバランスの傾向やクセがつかめてきます。

『状況』は、自分にストレスを与えた人、場所、時間などを書き込みます。
「道ばたで友達を見かけたので声をかけてけど、無視された」というような感じです。

『感情』は、ストレスを感じたときに抱いた感情をパーセントで採点します。
「悲しさ20%、怒り50%、納得いかない気持ち10%」みたいな感じです。

『思考またはイメージ』
は、ストレスを感じたときにどんな思考やイメージが頭に浮かんだかを書き留めます。

「あれ?私、友達に悪い事でもしたかな・・・」
これらを記録することで、「私は、他人から無視された時に、過剰に自分が原因だと思い込む傾向があるんだな」というようなことがわかり、少しずつ思考のアンバランスを改善していくきっかけにすることができるのです。

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