補聴器を使うと音がよく聞こえるようになりますが、どうしてなのでしょうか。
いきなり補聴器を買うのではなくまずは受診
補聴器を使うにあたり、いきなり補聴器を買うのではなく、まずは耳鼻咽喉科を受診し相談することが大切です。
会話をしている時に聞き返すことが多くなった、後ろから呼びかけられると気づかないことがある、聞き間違いが多い、話し声が大きいと言われる、見えないところからの車の接近に気づかない、電子レンジなどの電子音が聞こえない、耳鳴りがあるといった症状がある場合は、耳鼻咽喉科を受診することをオススメします。
ヒトの耳は、外耳・中耳・内耳から成っていて、外耳から入った音が鼓膜を振動させ、それが中耳にあるツチ・キヌタ・アブミ骨に伝わり、内耳に伝わっていき、音の信号として蝸牛の有毛細胞によって電気信号に変換されて脳に伝えられます。
音が聞こえづらいといっても、一人一人違い、高音が聞こえづらい場合、低音が聞こえづらい場合など異なってきますし、補聴器を使用する環境も違いますので、受診し、補聴器が必要となれば、補聴器販売店で相談し、コンサルティングや適切なフィッティング調整をして、自分にあった補聴器を購入することが大切なのです。
補聴器の種類
補聴器は耳かけ型、耳あな型、ポケット型に大きく分類できます。
耳かけ型は、耳にかけて使うもので、操作が簡単で、耳の後ろに掛けて使用し、適応できる聴力範囲も広いのが特徴です。
耳かけ型には、軽量で目立たないミニサイズのものや、さらに小型のRIC(Receiver In Canal:外耳道の中のレシーバー)タイプのものもあります。
耳あな型は、耳あなの中に収まる形のもので、小型軽量でめだちにくく、耳介の集音機能を活かします。
耳あな型には、耳の穴にすっぽり収まってしまう補聴器の中では最小と言われるCIC(Completely In the Canal:外耳道に完全に入る)タイプのものがあり、補聴器をつけていることが気づかれにくいのが最大の特徴です。
耳あな型には、CICよりは少し大きいものの、耳の穴に収まるカナルタイプもあり、適用できる聴力範囲が少し広くなっています。
ポケット型は、本体とイヤホンをコードでつなぐタイプで、スイッチなどが大きく操作が簡単です。
補聴器はどうなっているのか
補聴器は、大きく分けるとマイクロホン、アンプ、スピーカー(レシーバー)の3つから構成されています。
マイクロホンは集音して電気信号に変換する役目を果たし、360°の音を同じ感覚で集めることができる無指向性マイクロホンと、前方からの音を強調するため正面の人の話に集中できる指向性マイクロフォンがありますが、最近では両方を自動調整できる補聴器もあります。
アンプは、マイクロホンで集められ、電気信号で送られてきた音を増幅する働き、さらには必要に応じて不要な雑音をカットしたりします。
最後に、スピーカー(レシーバー)で、電気信号になった音を戻して、スピーカーで鼓膜に伝えます。