オフタイムでも無意識に仕事をしているカラーバス効果 | 薬剤師トピックス

ON-OFFはきちんと切り替えて、1歩職場を出たら一切仕事のことは考えないという人もいますが、中には、職場を出てからもいろいろと仕事のことが気になってしまうという人もいます。

そういう人は、街中を歩いていても、目に飛び込んでくるものを無意識のうちに仕事に結びつけてしまったりするものです。

例えば、あるキャッチコピーを考えていたとして、そうすると関係した商品のコピーはもちろん、自分の仕事とはあまり関係ない商品のキャッチコピーや、雑誌のタイトルなどもアンテナに引っかかってきてしまい、ああ、こんなコピーいいな、こういう発想をするのかというような具合に、自分の仕事と結びつけてしまうのです。

意識の持ち方によってものの見え方が変わってくる

例えば、クイズ番組の記憶力テストなどで次のような問題が出たとします。
「今から30秒部屋の中をじっと観察してください。30秒経つと映像が消えます。部屋の中にあったものを言ってもらいますよ。」
こう言ってからテストをすると、たいていの人は、部屋にあったいろいろなものを思い出していきます。

ところが
「今から30秒部屋の中をじっと観察してください。30秒経つと映像が消えます。部屋の中にある赤いものについて尋ねますね。」
こう言ってからテストをすると、なぜか同じ映像を見ているのに、赤色のものだけが目に飛び込んでくるような感じがします。

つまり、意識が変わることによって、ものを見るときの選択が変わり、見ている世界が変わってきて入ってくる情報が変わってきます。

本を飲むときに、特定のキーワードについて調べたいとき、文字をすべて読んでいなくても、ページをパラパラめくっているだけで、調べたいと思っているキーワードが目に飛び込んでくることがあります。

これなども、その特定のキーワードに意識することによりページをみていて、それによってキーワードが目に飛び込んできているのです。

特定の色だけが浮いてみえるカラーバス効果

このように、特定のキーワードが目に飛び込んできたり、赤いものだけが目に飛び込んでくるような現象を心理学用語では『カラーバス効果』と呼んだりしています。

『カラーバス』効果とは、自分が意識していることほど、それに関係する情報が自分のところに舞い込んでくるというもので、ある一つのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになる現象を言います。

カラーバス「color(色)」+「bath(浴びる)」ということで、人間の脳は特定の色を意識することで、視覚から得られる情報から特定のカラー(色)のみを積極的に認識する性質があります。

これは色・視覚だけにとどまらず、言葉やイメージ、モノなど、意識するあらゆる事象に対して五感で起きてきます。

例えば、京都に旅行に行きたいな!と思って街を歩いていると、旅行会社のパンフレットに目がいくようになり、その中でもなぜか京都のものが目に飛び込んでくる。
インターネットを見ていても、京都の写真をなぜかよく見るようになるというようなことが起きてきたりします。

仕事にも応用できるカラーバス効果

仕事でも、カラーバス効果があり、仕事のことを頭の片隅でもいれておくと、何気なく街中を歩いていても、仕事に関係し役に立ちそうな情報が目に飛び込んできたりします。

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