流行する風疹、特に注意すべき人 | 薬剤師トピックス

去年の12倍と言われているほど風疹が流行していますが、風疹は感染し症状がでてくると発熱・全身の発疹・リンパ節の腫れ三主徴が出てくるのが特徴ですが、中には不顕性感染といって風疹に感染しても症状が全く出てこない人もいます。

風疹に感染しても不顕性感染で症状がでてこないいわゆる隠れ風疹の人が20%もいるといわれています。
こうしたことが、知らないうちに感染を広げていくことにつながっています。
風疹の感染が広がるのは、インフルエンザよりも強く、1人の患者が5~7人の免疫を持たない人い感染させるといわれているその感染力もありますが、こうした不顕性感染の人の割合が比較的多いというのもひとつの理由になっています。

通常は、風疹は4年周期で流行し、春~初夏にかけて多く発生するのですが、2018年は秋に流行しています。
全開は2012年~2014年にかけて20代~40代の男性を中心に風疹が流行しています。

風疹での症状

発熱・全身の発疹・リンパ節の腫れ三主徴が出てくるのが特徴ですが、通常は3日~1週間程度で解熱して発疹も消えていきますが、一方、まれにですが成人で重症化する例もあり、39℃の高熱がでてきて、頭痛や吐き気が起こり、意識障害となり、人工呼吸器が必要となるといった風疹から髄膜脳炎になり10日も入院するというケースもあります。
小児では比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が、2000人から5000人に1人くらいの割合で発生することがあるので注意が必要です。

風疹に感染するのはいつ?

風疹に感染する時期は、発疹が出てくる1週間前から発疹がでてきてから1週間とされています。

風疹を予防するには

風疹を予防するには、ずばり予防接種ということになります。
風疹のワクチンは、弱毒化ワクチン(生ワクチン)を接種することになります。
風疹のワクチンは、自然免疫に近く強力な免疫を獲得することができます。

風疹に特に注意したい人

風疹は、妊娠初期の妊婦が感染すると、胎児に先天性風疹症候群(CRS)の障害を引き起こす可能性がでてきます。
先天性風疹症候群(CRS)は、妊婦・妊娠20週頃まで(特に妊娠初期)の女性が風疹にかかると、胎児が風疹ウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障がいをもった赤ちゃんがうまれる可能性があります。
妊婦、および妊婦に接触する周りの人は注意が必要です。

1962年4月2日~1979年4月1日に生まれた男性は、風疹の定期予防接種が行われておらず、風疹の免疫がない人が最も多い世代になっています。

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