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一般用漢方の効能と対象体質

薬局やドラッグストアで処方箋なしで購入できる「一般用漢方製剤」について、いろいろ検索できるようにしました。

 

東洋医学を考える場合、気・血・水(津液)〔き・けつ・すい(しんえき)〕や、五臓六腑、経絡、陰陽、五行などの概念があり、それらを深く理解している必要があります。
病気の原因1つとってみても、外因(環境によるもので邪気が入り込み病気になるとされている)、内因(感情などによって臓腑が傷つき起こってくる)、不内外因(外因でも内因でもない過剰な労働や暴飲暴食などが原因で起こるもの)の3つに分けられています。
邪気についても、風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪があると言われています。例えば寒邪は、冬などに多く、皮膚や呼吸器官から侵入し体の陽気を衰えさせることにより寒気や手足の冷えなどが起きてくるといったような感じで、病気が説明されています。

漢方ではよく、『症(しょう)』という言葉が使われます。これは、葛根湯の症だというような形で、葛根湯が著効する症状ということになります。
東洋医学では、診断・治療を考えるときに、『四診(ししん)』というものがあります。いわば四つの診断方法ということですが、これらで情報を集め、『証』を立てて治療していくことになります。

 

この『四診』から得た情報をもとに『証』を立てる一連の作業は、『弁証(べんしょう)』と言われていて、弁証には、一般的な『八綱弁証(はっこうべんしょう)』の他に、気血水の理論を取り入れた『気血津液弁証』や五臓六腑に関連づいている『臓腑弁証』、経絡を考慮している『経絡弁証』などがあります。

 

『四診』は、『望診(ぼうしん)』(体型や動作、舌や顔の色を観察)、『問診(もんしん)』(家族歴や病歴、経過などを聞き出す)、『聞診(ぶんしん)』(患者の声、呼吸音、咳、体臭など聴覚と嗅覚を観察)、『切診(せっしん)』(お腹を触って診る腹診などで腹圧や緊張具合を観察)の4つがあります。
これらの観察をもとに、八綱(表・裏・寒・熱・虚・実・陰・陽)を診ていくのですが、病位(病気の位置の深浅)を表証又は裏証で、病気の性質を寒証又は熱証で、病気の状態を虚証又は実証で表し、さらに陰陽の概念を組み合わせていきます。

よく日本で言われていて、よく一般用漢方薬の添付文書等をみると、その対象として次のように分けられるかと思います。
「体力が充実」、「比較的体力がある」、「体力中等度以上」、「体力中等度」、「体力中等度以下」、「体力中等度又はやや虚弱」、「体力虚弱」、「体力に関わらず使用可」

 

病気なのに「体力が充実」だの「比較的体力がある」というのもおかしな気がするが、日本の漢方は、最初中国から入ってきて、鎖国により蘭学の影響を受けたり、日本独自の発展をしていった結果、中国の漢方と多少ズレが生じてきているので、そこらへんがいろいろと問題視されたりしています。

 

ただ、このことは、大雑把に言うと『虚証』・『実証』に該当する部分があります。
『虚証』は、体力・気力などの病気に対する抵抗力が弱った状態で、『実症』は、体力・気力が過剰で病気に対する抵抗力がある状態ということになるのかと思います。

実際には、病位や、寒熱の病気の性質、陰陽理論などを考慮する必要があり、できれば経験が豊富な漢方医に診断してもらうか、漢方相談薬局で対面で相談するのが一番いいでしょう。
舌診や顔色、さらには実際に触る腹診や呼吸、息のニオイなどは対面でないとわからない部分があります。

 

そんなこんなで、正式にはきちんと専門家による四診に基づき、弁証し、漢方薬を決めていくことが必要ですが、OTC医薬品としてセルフメディケーションの一貫として使用される漢方においては、一番わかりやすい体の状態を、「体力が充実」、「比較的体力がある」、「体力中等度以上」、「体力中等度」、「体力中等度以下」、「体力中等度又はやや虚弱」、「体力虚弱」、「体力に関わらず使用可」として一つの目安として分けています。