食品関連法の範囲と罰則




【食品衛生法】
範囲:食品で公衆衛生に危害を及ぼすおそれがある虚偽・誇大表示又は広告を禁止(第20条)
罰則:違反は2年以下の懲役又は200万円以下の罰金(第72条)
   法人の業務で違反行為の場合は1億円以下の罰金(第78条)
★メニューは、ある面、食品の広告・表示ととれる。
 ただし、公衆衛生に危害を及ぼすおそれがあるかどうかがポイント

 

【健康増進法】
何人も食品販売品に広告その他表示するとき、健康の保持増進効果等について著しく誤認させる表示の禁止(第32条の2)
国民の健康保持増進、正確な情報伝達に重大な影響を与えるおそれがある場合、措置勧告(第32条の3)
★健康の保持増進効果等について、著しい誤認にあたるかどうか

 

【JAS法】
原産地等について遵守すべき旨の指示(第19条の14)
目的: 一般消費者の商品選択に役立てるため、すべての飲食料品を対象に、品質に関する表示を製造業者等に義務づける。
対象: 一般消費者を対象にしたすべての飲食料品。
★品質表示基準などで決められたものに対して違反している場合は問題

 

【景品表示法】
商品又は役務の内容についての優良誤認の禁止(第4条)
不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
優良誤認があるときは、行為の差し止め・防止措置を命令(第6条)
命令を違反すると2年以下の懲役又は300万円以下の罰金
★顧客を誘因したかどうか、商品選択に影響があったかどうかがポイント

 

【不当競争防止法】
不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある場合、その停止を請求できる(第3条)
故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。(第4条)
不正の目的をもって不正競争を行ったものは5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
商品・役務又はその広告若しくは取引に用いる書類、その商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量又はその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような虚偽の表示をした者は5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
法人の業務で違反行為を行った場合は3億円以下の罰金
不正競争には、法律に違反する行為のみならず商慣習・商業道徳に反する行為および不当な取引も含まれます。
業務上の利益を侵害したかどうか。
 商品・役務又はその広告であれば、メニューも入り、原産地や品質についての誤認につながる。


偽装食品の法的考察

●青ネギ ⇒ 九条ネギ
  公衆衛生に危害を及ぼすおそれはない(食品衛生法)
  健康保持増進効果には触れていない(健康増進法)
  九条ネギも普通の青ネギも青ネギ、ブランドについては規定ない(JAS法)
  通常のネギの2~3倍の値段で取引されるブランド野菜ので優良誤認(景表法)
  ブランド誤認による不当競争(不当競争防止法)  

 

●バナメイエビ ⇒ 芝エビ
  公衆衛生に危害を及ぼすおそれはない(食品衛生法)
  健康保持増進効果には触れていない(健康増進法)
  日本標準商品分類番号で、芝エビは芝エビ、バナメイエビはクルマエビ類で生鮮食料品なだ虚偽
  ただし、調理品に対する品質表示基準はない(JAS法)
  芝エビがバナメイエビに比べ良いものであるということで世間一般にとおっているかどうかがポイント(景表法)
  芝エビがバナメイエビに比べ良いものであるということで世間一般にとおっているかどうかがポイント(不当競争防止法)  

 

●トビウオの卵 ⇒ レッドキャビア(キャビアはマスの卵)
  公衆衛生に危害を及ぼすおそれはない(食品衛生法)
  健康保持増進効果には触れていない(健康増進法)
  日本標準商品分類番号で、トビウオの卵とキャビアは別のもので生鮮食料品なら虚偽
  ただし、調理品に対する品質表示基準はない(JAS法)
  トビウオの卵よりキャビアの方が高級感があるので、優良誤認になる(景表法)
  役務サービスでその品質・内容について良いものと誤認し不当競争にあたる(不当競争防止法)

 

●冷凍 ⇒ 鮮魚
  公衆衛生に危害を及ぼすおそれはない(食品衛生法)
  健康保持増進効果には触れていない(健康増進法)
  鮮魚の定義は特にない(JAS法)
  鮮魚の定義はなく、商習慣から優良誤認にあたるかがポイント(景表法)
  鮮魚の定義はなく、商習慣から優良誤認にあたるかがポイント(不当競争防止法)

 

●容器詰めストレートジュース ⇒ フレッシュジュース
  公衆衛生に危害を及ぼすおそれはない(食品衛生法)
  健康保持増進効果には触れていない(健康増進法)
  フレッシュの使用禁止(JAS法)
  使用できないフレッシュを使うことで優良誤認にあたる(景表法)
  使用できないフレッシュを使うことで不当競争(不当競争防止法)


違法としない抜け道はあるのか

違法とならない抜け道はあるのかとうことで考えてみました。
もちろん事実であることが大前提です。

 

●九条ネギ
九条ネギの場合は、京都のクジョウで創作されたのが事実であれば、京都の九条で創作された、ネギをも用いた料理という言い方にすればセーフだと思います。
さらに、京都料理風にアレンジをしているのであれば、ネギを用いた京風のとすることで逃げることができます。
別に九条ネギを使っているとも、京料理だとも言っていません。

 

●芝エビ
芝エビは、バナメイを用いた芝エビ風とすれば、芝エビの料理のように盛りつけや味付けをしたバナメイの料理なので、事実であり文句なくセーフです。もちろん芝浦で水揚げされたのが事実であれば、芝浦で水揚げされたエビも何ら問題ありません。

 

●レッドキャビア
レッドキャビアですが、これは難しく、レッドキャビア風仕立てのトビウオの卵といったところがギリギリではないでしょうか。
レッドキャビアではないというような表現になっていることが大切です。レッドキャビア風仕立てなので、レッドキャビアではないことをはっきり言っているじゃないかというロジックです。

 

●鮮魚
鮮魚については、定義がないのですが、冷凍品についてはまずいのではという考えから別案を考えてみると、冷凍品を解凍して、それがさわってピチピチ感があれば、ピチピチ魚のという表現はギリギリのところだと思います。
ただし、いくら主観とはいえ、ピチピチは新鮮さを表すオノマトペだという指摘をされてしまうかもしれません。
あまりお奨めできません。

 

●フレッシュジュース
フレッシュジュースについては、フレッシュマンが考えたというように、フレッシュという形容詞がかかるのをジュースじゃないものにすり替えてしまうというすり替えのテクニックが使えます。また、フレッシュ気分というのはその人の主観であり、ジュースを飲んで、フレッシュ気分という言い回しもできますね。別にジュースがフレッシュと言っているわけではないです。