公表された機能性表示食品 (8製品) 2015年4月17日

 

●ナイスリムエッセンス ラクトフェリン (ライオン株式会社) サプリメント

 

【機能性関与成分】 ラクトフェリン
【機能性表示】
本品にはラクトフェリンが含まれるので、内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMIの改善に役立ちます。
 ⇒ ヒト臨床試験により届出

 

(参考)
ラクトフェリンは、ナチュラルメディシン・データベースでは、特に内臓脂肪のことについては記載されていません。
国衛研のホームページでは、健康な肥満者26名 (試験群13名、平均42.8±10.1歳、日本) を対象とした二重盲検無作為化プラセボ比較試験において、胃での分解が避けられる腸溶性ラクトフェリン300 mg/日を8週間摂取させたところ、体重および内臓脂肪面積の低下が認められたが、皮下脂肪面積および全脂肪面積に影響は認められなかったという報告がある。

 

●食事の生茶 (キリンビバレッジ株式会社) 加工食品

 

【機能性関与成分】 難消化性デキストリン
【機能性表示】
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。

 

難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。
さらに、おなかの調子を整えることも報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の血糖値が気になる方、おなかの調子をすっきり整えたい方に適した飲料です。
 ⇒ 機能性関与成分のシステマティックレビュー

 

●パーフェクトフリー (麒麟麦酒株式会社) 加工食品

 

【機能性関与成分】 難消化性デキストリン
【機能性表示】
本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。
難消化性デキストリンは、食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて排出を増加させるとともに、糖の吸収をおだやかにするため、食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにすることが報告されています。
本品は、脂肪の多い食事を摂りがちな方や食後の血糖値が気になる方に適しています。
 ⇒ 機能性関与成分のシステマティックレビュー

 

●ヒアロモイスチャー240 (キユーピー株式会社) サプリメント

 

【機能性関与成分】 ヒアルロン酸Na
【機能性表示】
本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。
ヒアルロン酸Naは肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています。
 ⇒ 機能性関与成分のシステマティックレビュー

 

●ディアナチュラゴールド ヒアルロン酸 (アサヒフードアンドヘルスケア株式会社) サプリメント

 

【機能性関与成分】 ヒアルロン酸Na
【機能性表示】
本品にはヒアルロン酸Naが含まれます。ヒアルロン酸Naは肌の潤いに役立つことが報告されています。
 ⇒ 機能性関与成分のシステマティックレビュー 

 

●健脂サポート (株式会社ファンケル) サプリメント

 

【機能性関与成分】 モノグルコシルヘスペリジン
【機能性表示】
本品には、モノグルコシルヘスペリジンが含まれます。
中性脂肪を減らす作用のあるモノグルコシルヘスペリジンは、中性脂肪が高めの方の健康に役立つことが報告されています。
 ⇒ 機能性関与成分のシステマティックレビュー 

 

モノグルコシルヘスペリジンは、ナチュラルメディシン・データベースにも国衛研にも掲載されていません。

 

●えんきん (株式会社ファンケル) サプリメント

 

【機能性関与成分】 ルテイン、アスタキサンチン、シアニジン-3-グルコシド、DHA
【機能性表示】
本品にはルテイン・アスタキサンチン・シアニジン-3-グルコシド・DHAが含まれるので、手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます。
 ⇒ ヒト臨床試験により届出

 

ピント調整機能・・・ う~ん こんな目薬(医薬品)に近いことが言えちゃうんですか・・・
確かに、目の健康に良いというのはどの程度か難しいので、具体的にはピント調整機能ということになるのですが、そうするとシステマティックレビューでの証明は難しい。
これを、さらに狭き門であるヒト臨床をやって証明しているということになるのでしょう。どういう試験をしたのか興味あるところです。
今後、詳細について公表されていくのでしょうか。

 

●蹴脂粒 (株式会社リコム) サプリメント

 

【機能性関与成分】 キトグルカン(エノキタケ抽出物):エノキタケ由来遊離脂肪酸混合物
【機能性表示】
本品は、キトグルカン(エノキタケ抽出物)を配合しており、体脂肪(内臓脂肪)を減少させる働きがあります。
体脂肪が気になる方、肥満気味の方に適しています。
 ⇒ ヒト臨床試験により届出
キトグルカンは、ナチュラルメディシン・データベースにも国衛研にも掲載されていません。

 

 

ヒアルロン酸などは、化粧品とコラボして、体の内側と外側からのホリスティックkビューティといったような切り口も面白いのではないだろうか。
難消化性デキストリン、ヒアルロン酸といったおなじみの成分は、機能性成分によるシステマティックレビュー。
生鮮食品は今回の公表はなし。

 

 

<参考>
機能性表示食品の届出等に関するガイドライン

 

 

機能性表示と食品表示法

2015年4月1日から、食品表示法が施行され、合わせてその運用基準である食品表示基準も同時施行されます。
そこで、食品表示法及び食品表示基準にも示されています、機能性表示について、PDFファイルにまとめました。

 

 

なお、動画解説については、ブログ http://yakuji.exblog.jp/21668783/ に載せていますので、そちらも参考にしてください。

 

まとめも作成していますので、動画と合わせてごらんください。

 

↓ ↓ ↓

 

機能性表示

機能性表示とエビデンス(システマティックレビュー)

2015年4月1日から、施行される食品の機能性表示制度は、エビデンスが非常に重要となってきます。
景表法も絡めて、機能表示について、エビデンスがしっかりしていないものは強く取り締まるという行政側の意図も見え隠れします。

 

エビデンスについては、ヒトでランダム化比較試験(RCT)を行うのが良いのですが、機能性表示食品には、システマティックレビューによる届出の方法もあります。
中には、ただ単に適当に文献を検索して、良いデータをみつくろって届出をすればと、機能性表示のハードルが下がったと言われていますが、しっかりとしたシステマティックレビューを行おうとすると、結構ハードルが高いとも言えます。
生鮮食品は前向きコホート研究なども考慮されていますが、サプリメント形状のものだと、少なくともヒト臨床試験においてある程度の結果が出ていないと難しいと言えるでしょう。

 

機能を言うのであれば、医薬品がいいのか、指定医薬部外品がいいのか、特定保健用食品がいいのか、栄養機能食品がいいのか、機能性食品がいいのか、従来通りの健康食品で薬事的問題をすり抜ける表示工夫で対応するのか、メーカーも製品開発においていろいろと選択肢がでてきています。
また、薬剤師においても、これらの機能性食品に対する問い合わせや医薬品との相互作用に関する質問も予想されるので、きちんとおさえておきたいところです。

 

そこで、食品表示法及び食品表示基準にも示されています、機能性表示について、PDFファイルにまとめました。

 

 

なお、動画解説については、ブログ http://yakuji.exblog.jp/21668783/ に載せていますので、そちらも参考にしてください。

食品の新たな機能性表示制度に係わる『食品表示基準(案)』のパブリックコメント

消費者庁から、食品の新たな機能性表示制度に係わる『食品表示基準(案)』のパブリックコメントが出されています。
〆切りは、9月26日までになっています。

 

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=235080028&Mode=0

 

●機能性表示食品の表示項目

 

1.「機能性表示食品」
2.「機能性関与成分」と「機能性」
     ★消費者庁長官に届け出た内容の表示
3.栄養成分表示(1日当たりの摂取目安量当たり)
    熱量・蛋白質・脂質・炭水化物・ナトリウム(食塩相当量換算)
4.1日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量
5.1日当たりの摂取目安量
     ★消費者庁長官に届け出た内容の表示
6.届出番号
     ★消費者庁長官の届出による付与された届出番号を表示
7.食品関連事業者の連絡先
    表示責任事業者の電話番号又は電話番号記載のあるURL
8.「本品は一定の科学的根拠に基づき、事業者の責任において
   特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行うものとして、
   消費者庁長官に届出されたものです。
   ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官による

   個別審査を受けたものではありません。」
9.摂取の方法
     ★消費者庁長官に届け出た内容の表示
10.摂取する上での注意事項
     ★消費者庁長官に届け出た内容の表示
11.「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」
12.調理・保存方法で特に注意を必要とするもの
     ★消費者庁長官に届け出た内容の表示
13.「本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。」
14.「本品は、疾病に罹患している人、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)
    及び授乳婦を対象に開発された商品ではありません。」
15.「疾病に罹患している場合は、医師に相談の上、摂取してください。」
16.「医薬品を服用している場合は、医師、薬剤師に相談の上、摂取してください。」
17.「体調に異変を感じた際は、速やかに摂取を中止し、医師に相談してください。」

新・機能性表示制度 【オリジナル動画】

食品表示法&食品表示基準 【オリジナル動画】

食品表示法の運用と命令・指示・指導

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