
●感染者 : クラミジア感染症に次いで感染者数が多い性感染症
男性の方が女性に比べ感染者が多い。
尿道炎を起こす、代表的な性病です。
これは男性の方が自覚症状がはっきりでるからとも言われています。
オーラルセックスによる喉からの感染が増加しています。
●病原 : 細菌 (淋菌:ナイセリア・ゴノローエ)
●感染ルート : 性行為感染(オーラルセックスも含む)、母子感染
妊娠中、検査で感染がわかれば治療し母子感染を防ぐ。
●潜伏期間 : 2~7日
●症状 :
症状が出ないことも多い。
症状が出る場合には、感染後、数日で現れます。
男性は、初期に尿道にかゆみや熱っぽさがあり、次第に尿道から尿と共に膿が出て排尿痛がでてきます。
放置すると尿道炎が悪化し、排尿困難、排尿時出血を起こすようになり、副睾丸炎や前立腺炎に発展することもあります。
女性は症状が軽く、見過ごされがちですが、膣炎や子宮頸管炎が悪化すると、臭いのある黄色い膿のようなおりものが出てきたり、ときに性器のかゆみなどがあります。
尿道炎を起こすと排尿時痛が起こり、尿道から膿が出て、やがて子宮内膜炎や卵管炎を起こします。
のどに感染するとのどの痛み・腫れ、目に感染すると結膜炎となり、かゆみ、目やにの増加が起こります。
●こんな時は疑う候補疾患
喉に腫れ・痛み、発熱がある。
排尿時に軽い痛みがある。
おりものが増加した。
性器周辺に痛みやかゆみがある。
下腹部が痛む
尿道からの分泌物がある。
尿道にかゆみ、不快感がある。
睾丸に腫れ・痛みがある。
検査法 : 膣分泌物・尿・喉分泌物
男性は尿検査、女性は膣分泌物で検査を行います。
尿は、オシッコの出始めの尿(初尿)にて検査を行います。
初尿以外の尿だと、尿道の細菌がオシッコと共に流れてしまうので、検出できなくなる可能性があります。
女性の膣分泌物は、長い綿棒のような器具で採取します。
喉への感染検査も、長い綿棒のような器具で喉の粘膜、分泌物を採取して検査をします。
●治療法 :
○ペニシリン系抗生物質の内服
淋菌の細胞壁の合成を阻害することで淋菌を殺し、感染を治療します
○テトラサイクリン系抗生物質の内服
淋菌の細胞壁合成・蛋白合成を阻害することで淋菌を殺し、感染を治療します。
普通は1週間程度で治ります。
ただし、症状が消えてもホントに治っているかどうかは医師に判断してもらう必要がありますので、勝手に薬の服用をやめたり、通院を止めないようにしてください。