
日本では、在宅臨床検査というシステムがあり、自分で採血し郵送した検体を専門機関が判定し、その結果を受け取る方法(郵送検査キット)があります。
ネット等で検査キットを注文し、キットが郵送されてきたら、自分で採尿や採血を行い、それを郵送で送ります。
そうすると、専門の検査機関において送られてきた検体が検査され、その結果が出たらネット等で確認できるようになります。
性病が心配な場合で、検査を受けようとした場合、大きく分けると3つの選択肢があります。
病院や保健所だと、予約までに時間がかかりすぎる、病院や保健所まで行くのが面倒、待ち時間が長くイライラする、検査日の都合がなかなかつかないといった問題があります。
また特に性病などの場合は、陽性かどうかもわからないし、はずかしいし面倒くさい、人とは面と向かって話したくないなどの問題もあるでしょう。
また、症状はないけど、念のため検査しておきたいなんていうケースもあるかもしれません。
一方、在宅臨床検査だと、対面での会話がないため送られてきている検体がすべての情報源になります。つまりその前後の生活状況などを把握することはできません。
その結果、性病などの場合は、まだ陽性となる時期の前に検査をしてしまうということもあり、また医療機関のように、自覚症状も加味し別の検査も行うといったこともできません。
例えばクラミジア尿道炎の場合、血液検査などでは検出されませんが、膀胱鏡検査でわかるといった場合もあります。
こういったことも頭に入れ、陽性や擬陽性が出た場合は、必ず医療機関を受診するといったことが必要になります。
こういったことを踏まえた上で、在宅臨床検査での検査は、自分自身の責任で行うようにしてください。
あくまでも、検査は送られてきた検体について、決められた測定法に則って測定し、決められた判定法に従い判定をしているだけです。
採血や採尿の時に注意が守られているかや、その前の生活状況などの情報は一切考慮されていません。
病院・保健所・在宅臨床検査の、それぞれのメリット・デメリットや、自分の状況も考え、どの選択肢を選ぶかを検討してください。
特に健康や生命に直接関係してくると思われる、がん検査キットやHIV検査キットは、基本はまず病院・保健所での受診等を強くお奨めします。
病院・クリニック、保健所、検査キットのメット&デメリット比較
病院・クリニック | 保健所 | 検査キット | |
---|---|---|---|
特徴 |
泌尿器科、産婦人科が主な受診科になります。 |
HIVの検査費用(抗体検査)は基本的に無料。 |
検査に必要な器具がセット販売され、それを使い血液や粘膜の一部を採取し、検査機関へ送り、結果通知を待つ。 |
メリット |
ドクターが対面できちんと診断してくれる。 |
対面で対応をしてくれる。 |
好きなときに在宅でできる。 |
デメリット |
出かける手間がかかる。 |
HIV検査中心で、すべての性病の検査項目を受けれるわけではない。 |
採血を自分でしなければならない。 |