血管新生緑内障

血管新生緑内障

緑内障とは・・・ その症状、メカニズム、検査、治療法、自宅でもできるケアなどを紹介していきます。

新生血管が原因となる緑内障

緑内障は目の血流と深い関係がありますが、、網膜をはじめとする目の組織は、血液の流れが悪くなると、より多くの血液を得ようと働きます。その結果目の中に新生血管(新しい血管)ができてきます。

 

これはVEGT(血管内皮細胞増殖因子)と言われるホルモンの働きによるもので、VEGTが出てくると新生血管ができてきます。

 

緑内障は目の血液の流れが悪いのが原因だから、VEGTが出てきて新生血管ができれば、それだけ血の通り道が多くなるのだから良いことではないかと思われるかもしれませんが、事はそううまくは運びません。

 

この新生血管の多くは、血流が悪くなった目に対して、とりあえず不足している血液を得ようとしてできたいわば突貫工事の血液であり、ちょっとしたことで大出血を起こしやすいものです。

 

さらに新生血管は房水の出口でもある隅角をふさいでしまうこともあり、そうすると房水がうまく流出できず眼圧が上がってしまい、それにより視神経が死滅し、緑内障の症状を悪化させてしまいます。

 

緑内障の分類では、隅角が閉塞するのだから閉塞隅角緑内障、続発性緑内障ということになりますが、原因からみると、血管新生から起こっていることから、このような緑内障を血管新生緑内障と呼ぶこともあります。

 

この血管新生緑内障は緑内障の中でも予後が悪く失明率が高いとされていて、その原因は、糖尿病からくる糖尿病網膜症と網膜中心静脈閉塞症が2大原因とされています。