受験勉強や資格試験、人生においてほとんどの人が何かしらの勉強をしてきたかと思います。
そんな時、勉強法はいろいろあるかと思います。
そんな中で、勉強したことをきちんと理解し、覚え、身についているかどうか復習することは大切ですが、あなたは教科書を復習する派でしょうか、それとも問題集を解く派でしょうか。
米国のパデューの研究では、復習に関しては、教科書を復習するよりも、問題集を解く方が効果的であることを示す論文が発表されています。
つまりインプットを繰り返すよりも、アウトプットを繰り返すほうが、脳の回路への定着が良いということになります。
パディー大学で行われた実験は、ワシントン大学の学生を集めてスワヒリ語を40語暗記してもらうという実験で、まずはスワヒリ語を40語、次のようなグループに分けてとにかく何度も繰り返して覚えてもらいます。
40語を通しで学習した後、確認テストをし、学習+テストを繰り返し覚え、完璧になるまで覚える。
確認テストで思い出せなかった単語だけを再学習してい、テストはすべての単語で行い満点になるまで繰り返す。
テストで覚えていない単語があったら、すべてを学習していき、覚えていなかった単語だけを確認テストし、不正解がゼロになるまで繰り返す。
確認テストで思い出せなかった単語だけを学習し、再確認のテストでも覚えていなかったものだけを試験する。
さてさて、興味ある結果はどうだったのでしょうか?
まず習得の速さですが、これといった差はありませんでした。だいたい5~6回学習と試験を繰り返すことで、全員が40個のスワヒリ語の単語を覚えることに成功しています。
そこで、一週間後に再テストが行われました。
さて、その時の成績はどうだったでしょうか。
結果は、
グループⅠとグループⅡはともに約80点の成績をおさめましたが、グループⅢとグループⅣはともに約35点という成績でした。
成績が良かったグループⅠとグループⅡは、確認テストで40個すべてをテストして確認していたというところが共通点になります。
よく塾や予備校などで行われている学習法は、グループⅣの方法ということが多いと思います。
そして、参考書を繰り返し丁寧に読むという学習法は、グループⅢに近い学習法になります。
全ての単語についてテスト、つまり問題を解かせたグループⅠとグループⅡの成績が良かったということは、興味あるところです。
このことからも、学習には、インプットよりもアウトプットを繰り返していくほうが効率的であるということが言えるのでしょう。