足の裏をケアするツボ・観趾法・リフレクソロジー

足の裏をケアするツボ・観趾法・リフレクソロジー

足の裏のツボというと湧泉というツボのみと言われていますが、足のツボをいくつも記載した本があります。また足揉み健康法といって反射区を指圧する方法などもありますが、その違いについて簡単に解説しました、

足の裏のツボ

足の裏のツボは、いったいいくつあるのでしょうか?
ツボの本をみると、足の裏のツボは、『湧泉(ゆうせん)』というツボ1つしか記載されていないかと思うと、『湧泉』を含めて3~4つのツボが紹介されていたりします。

 

さらには、もっと多くのツボが記載されている本などもあります。
どれが正しいのでしょうか。

まずは簡単に動画にまとめてみました。

ツボと経穴

一般にツボというと経穴(けいけつ)のことを指す場合が多く、この経穴は人体に361個あります。

 

経穴は、体において気や血の通り道である経絡と体表部の接点となっている部分です。
そのため、外部から邪気が入りやすい邪気の侵入口にもなってしまいます。

 

経絡は、太くなったり太くなったり、あるいは膨らんだり凹んだりしながら体中を走っていますが、経絡が最も太くなったり細くなったりしている部分や、膨らんだり凹んだりしている部分は、もちろん体表からは見えませんが、いわば地下水路のようなものです。

 

そして経絡の気や血の流れが滞ったり、臓器に不調が出てくると、その不調はツボに反映されて、その部分にしこりや腫れが現れてきたりします。

 

ツボを指圧や鍼灸などで刺激することにより、気血水の流れが改善し、臓器の働きが整い、体に起こっていたゆがみや乱れを本来の自然な状態に戻すことができるのです。

 

「ツボ=経穴」ではない

経穴はツボの一種です。ツボは経穴のほかにも、奇穴(きけつ)新穴(しんけつ)も含まれます。

 

奇穴は、経穴とは違い経絡上には存在しない治療点・反応点ということになります。
鍼灸の治療は、経穴の他に、この奇穴を含めた形で治療されていきます。
奇穴の中でも。特に1901年以降に定められたものについては、新穴と言われます。

 

足の裏の他に、耳のツボや目の周りのツボ、手首や足首などには経穴以外のツボ、つまり奇穴がいっぱいあります。

足の裏のツボ

足の裏についていえば、ツボを経絡上にある経穴ということから言うと、足の裏のツボは、『湧泉(ゆうせん)』の1つのみということになります。

 

しかし、足の裏のツボを、経穴だけでなく治療点・反応点となる奇穴を含めて考えると、足の裏にもいくつかのツボがあるといえます。

 

 

湧泉(ゆうせん)
湧泉は、足指を足底側に曲げると足の裏に人の字が現れますが、その交点にできている凹みが「湧泉」です。
このツボを刺激すると生命エネルギー・元気が泉のごとく湧いてくるということから『湧泉』と名付けられたほどで、体全体を元気にする万能ツボと呼ばれるほど重要なツボになります。

 

探し方は、足の裏で人差し指と中指の間の谷間部分から、かかとの後ろまでを三等分したときに、ちょうど指の谷間部分から1/3のところに該当します。
湧泉は、歩き疲れや立ち疲れといった疲労回復・疲れを取るツボとして有名ですが、肝の以上な亢進を鎮めることから、前頭部痛やめまい、精神不安にも有用です。
また冷え性やのぼせ、むくみや腎機能の改善などにも効果が期待できます。

裏内庭(うらないてい)
裏内庭は、足の裏の人差し指のつけ根のすぐ下にあります。
足の人差し指の付け根部分にある膨らんだところあたりになります。
足の人差し指を曲げたときに、指先が触れるあたりになります。
裏内庭は、胃痛や食あたりに効果があるツボとされています。
裏内庭は、指圧ではそれほど効果は期待できず、食べ物にあたって腹痛や下痢がひどい場合には、裏内庭ににお灸をすると効果的だと言われています。

 

足心(そくしん)
足心は、足の裏のちょうど真ん中になります。
土踏まずのほぼ中央に位置し、人差し指とかかとを結んだ線の中間地点あたりになります。
足心を刺激することで、腎臓の働きをよくして体内の水分量を正常にする効果があります。
そのことからむくみの解消に効果的です。
ソクシンは、胃の働きを活発にする働きもあるとされ、胃の不調に伴う胸やけなどにも有効です。
夕方、足がむくんできてしまったときに親指をあててやや強めに押し揉みすると効果的です。

 

失眠(しつみん)
失眠は、足の裏にあるかかとのほぼ中央部にあります。
足の裏のかかとの膨らみの真ん中になります。
失眠は、「眠りを失う」という名前からも想像できるとおり、不眠によく効くツボとされています。
ツボ押し器で押したり、握りこぶしで叩いて刺激できますが、お灸が効果的と言えます。
不眠の場合、ここをドライヤーの温風で温めるだけでも効果が期待できます。

足の裏の観趾法とは

「黄帝内経」という中国古代医学書の中には「観趾法」や「足心道」という言葉が出てきます。

 

中国の先人は、器官と組織に関係する、反応部(反射区)や反応点(経穴)を発見していき、相互関係の規律性を認識していきました。

 

「観趾法」は、中医学の一分野であり、人間の足部には人体の器官や組織と深い関係がある多くの反応部や反応点が存在しているとし、そこを刺激することで、生理機能が正常となり、病気の予防や治療をしていくというものです。

 

足部には足の陽明胃経・足の太陰脾経・足の太陽膀胱経・足の少陰腎経・足の厥陰肝経・足の少陽胆経の経穴が63個存在していますが、名称や一部の手法に変化が加えられて多くの国と地域で導入されいった結果、リフレクソロジー『Reflexology』や足底マッサージといった形になって普及していきました。

日本でも、東洋医学の概念やツボのことを踏まえながら、柴田和道が足裏を刺激して体調を整える柴田観趾法を編み出し、足の裏のど真ん中にある奇穴の『足心』に名前が由来しているのかもしれませんが、『足心道』として広がりました。

 

足心道では、他人に対する施術というより、自分自身の健康維持のためのものとして、伝統に囚われることなく、按摩、マッサージ、指圧なども取入れています。

手足の反射区とリフレクソロジー

リフレクソロジーは、足の裏や手の平をマッサージすることで、体の状態をセルフケアしていこうというものです。
リフレクソロジーは、リフレックス(reflex=反射)と、ロジー(-logy=学問)が合体した言葉で、反射療法と呼ばれています。

 

リフレクソロジーでは、東洋医学でいう経穴とは違い、反射区がキーワードになります。
反射区は、全身の臓器を足や足の裏や手の平に反映させたものです。
全身の臓器や部位は、足の裏や手の平に反射投影している部分があります。

 

例えば腸の反射区が硬くなってくると、腸の状態が足の裏の反射区に現れ、そこを押してやるなどの刺激をすることで、対応する臓器や部位を刺激でき、活性化させ、血流をよくすることができるというものです。

 

反射区が乗ってる本っていろいろあるけど、本によって微妙に違うのはなぜ?

リフレクソロジーには、英国式やドイツ式、若石式などいろいろな方法があります。

 

また、東洋医学の考え方を踏襲した東洋式リフレクソロジー、西洋のリラックスを主たる目的とした西洋式リフレクソロジーなどいろいろあり、そのため、同じリフレクソロジーでも反射区が若干違っていたり、その方法に違いたでてきていたりするのです。

 

 

 

 

 


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手の甲の反射区

 

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