
英文を読むときに、単語を知らないと、その文章が何を言っているのか正確に理解することは難しいでしょう。
前後の単語からある程度推測できるし、未知の単語が出てきたら、それを推測する力も英語力の一つだという人もいます。
確かに、母国語の文章であっても知らない単語が出てきたりすることがあるくらいですから、ましてや英字新聞を端から端まで読めば、見たことがない英単語が1つや2つ出てきても全く不思議ではありません。
こういったことから、英単語の意味を推測しながら読む力というのも確かに必要ですが、知っていれば知っているにこしたことがないのが英単語です。
もし英単語を知っていれば、推測ではないので自信をもって意味をくみとれますし、推測しなくていい分、英文が早く読めます。
TOEICの試験はリーディングの時間が足らないという人も多くいて、ある意味時間との勝負とも言えます。
限られた時間で、いかに要領よく英文を読みこなし、ポイントをつかめるかということになります。
そんなとき、知らない英単語があるとそれが気になったり、推測に時間をかけたりしていると、それでロスになってしまいます。
従って、特にTOEICで高得点を目指すのであれば、英単語力は必須になってきます。
TOIECで高得点を取るには、英単語は6,000語覚えないといけないとか、いやいや8,000語は必要という人もいます。
一方、TOEICで990点をとるのに必要な英単語数は、3,714語と言われたりしています。
その根拠は、TOEICテストに出てくる単語で95%を理解するのに必要な単語数が3,714語ということになるからです。
95%が理解できれば、文意は理解できるということになります。
また、TOEICの必要単語数については、次のような公式が知られています。
覚えるべき必要な単語数 = (目標のスコア ー 現在のスコア)×5
覚えるべき必要なイディオム数 = (目標のスコア ー 現在のスコア)/2
もちろん、英単語をかなり知っているのに点数が伸びないという人もいますが、一つの目安にはなるのではないかと思います。
目標のスコアを990点、ミニマムスコアとして200点をあてはめてみると
覚えるべき必要な単語数 = (990-200)×5 = 790×5 = 3,950語
3,950語と、3,714語は非常に近い数値になっているので、おおかた一致していると言ってもいいかもしれません。
結構多くいるのが、TOEICのスコアを伸ばそうと単語集などを一生懸命丸暗記し、5,000語は覚えたのになかなかTOEICスコアが伸びないという人です。
もし、英単語を5,000語も6,000語も覚えているのに、TOEICスコアに伸び悩んでいるとしたら、それは単語を覚える深さが足らないのかもしれません。
人によっては、TOEICでは、1,000語、2,000語覚えれば十分という人もいます。
なんだ、そのレベルならと思うかもしれませんが、TOEICでは1つの単語についてかなる深いレベルまで覚える必要があります。
ただ単にすぐに日本語訳が言えるというだけでは、全然十分ではありません。
英語 ⇒ 日本語訳が瞬時に出てくる
日本語訳を聞いたら、英単語がすんなりと綴れる
アクセント位置を正しく発音できる
基本的な用法を言うことができる(動詞+人+ to do など)
類語や反意語を複数言える
英語 ⇒ 日本語訳が瞬時に出てくるというのは、誰もがわかると思いますが、リーディング中心で、答えは選択肢から選ぶTOEICテストの勉強に、なぜ英語の綴りが必要なのかということになります。
結論をいうと、綴りも意識して覚えるぐらいしっかりと覚えないと、忘れてしまいやすいということなのです。
発音は特にアクセントに注意して頭に入れていくと良いでしょう。
英単語集の用法・用例をそのまま丸暗記する人もいますが、記憶力が優れていて覚えられる自信がある人はそれでもいいでしょう。
でも英文を覚えるのは苦手だという人は、それが負担になったり、英文を覚えることで時間をとられてしまうようであれば、無理に英文を覚える必要はないと思います。
それよりも、どういった用例や文型で使われているのかということを意識するようにします。
特に、動詞に関して注意すると良いでしょう。
類語や反意語に関してあ、TOEICではよく答えが類語であったり反意語であるケースもよくあるので、類語や反意語を含めて覚えておくとそれらの問題に対する正解率が格段とあがってくるでしょう。
TOEICテストでは、リーディングセッションのPart7(読解問題)・Part6(長文穴埋め問題)で英単語力が特に必要になってくるのはわかると思います。
しかし、英文法の問題と思われているPart5(短文穴埋め問題)も英単語力が必要になってきます。
Part5(短文穴埋め問題)で出題される問題は、英文法の問題だと思われがちですが、実は純粋な意味での英文法の問題は一部で、その多くは英文法というよりもむしろ英単語の語法を問う問題になっているのです。
Part5、Part6はTOEIC初心者の得点源といわれるところですが、こうしたところでも語彙力が決め手になる問題が多くあるのです。
TOEICテストは、ビジネス英語ということで、ビジネスに関連した英単語が主に出題されます。
そこで、英単語集を選ぶ際にも工夫が必要です。
もちろん、ビジネス関連の英単語が多く載っているTOEICテスト用の英単語集などが発売されているので、TOEICテスト用の英単語集などを勉強するのが効率的です。
学生時代に英語の勉強をさぼったり、他の科目はともかく英語だけはどうも苦手だったという人は、TOEICに出てくるビジネス系の英単語以前に、ビジネスとは関係のない通常の英単語すら知らない可能性が大といえます。
従って、TOEIC用に作られた英単語集を使っても、それ以前の単語が抜け落ちているため、なかなかTOEICのスコアはアップしてきません。
そこで使いたいのが、英検用の英単語集です。
英検は、TOEICと違い、社会的な内容から科学的なものまで非常に幅広い分野がまんべんなく出題されますので、基礎的な単語も網羅されています。
TOEICで700点を目標とするのであれば、英検2級レベル、900点を目標にするのであれば、英検準1級レベルの英単語集を使い、わからない単語、知らない単語をチェックして、まずはその単語を徹底して覚えます。
英検準1級レベルの単語集で難しいと感じるのであれば、英検2級レベルの英単語集からはじめましょう。
この英検用の英単語集での学習は、なるべく集中して一気に覚えてしまいましょう。少なくとも英検2級レベルの英単語までは、期限をきめて早めに覚えてしまいます。
学生のころ英語は得意で得点源だったという人や、英検の英単語集がクリアできたという人は、ビジネス英単語を覚える段階に進みます。
そこでオススメなのが、ビジネス英単語を中心に載せてあるTOEIC用の英単語集です。
英単語集は、TOEIC700点目標とするレベルまでは、1冊に集中したほうが良いでしょう。あちこちと浮気するよりも、1冊を完璧に覚えるほうが実力がつきます。
英単語集で、他の英単語集にあって、自分のやっている英単語集にその単語がなかったりすると、ついつい気になり別の英単語集を購入して、それも覚えようとしてしまいます。
上級者であればいざしらず、初中級者がそれをやると、どっちつかずで、どの単語集も中途半端な覚え方になってしまいます。
TOEICで900点以上という高い目標をもっているレベルの人であれば、1冊目を完璧にした後、2冊目の英単語集を用意して覚えると良いでしょう。
1冊の英単語集を完璧にこなした後、このレベルになれば、1つの英単語集だと抜けがでてきたりすることも考えられるので、2冊目を覚えていくと良いでしょう。かなり英単語が重複する部分が多いと思いますが、おさらいの意味もこめて確認し、まだ覚えていない英単語をチェックして覚えていきます。
3冊目は、よほど英語が好きで英語を極めたいという人でもなければ、そこまでやる必要はないと思います。
もっともTOEIC用の英単語集であれば、1冊目・2冊目の英単語集を完璧にこなしていれば、3冊目をやったとしてもほとんどの単語が1冊目ないし2冊目に網羅されている単語になっているはずです。