昔のCMに、♪頭ばかりでも 体ばかりでも ダメよね というフレーズがありました。
よく販売予測というと、刑事の勘ではないですが、経験や勘がものを言うという人がいます。
一方で、そんな非科学的なことは信用できない。科学的な分析が全てだという人もいます。
しかし、販売予測は、いろいろなアプローチをしてこそ、だんだんとその精度が増してくるものなのです。
経験や勘だけでもダメですし、科学的な分析だけでも人の心の動きなどや経験則が見えないのでダメなのです。
販売予測の3つのアプローチ
最近では、予想というとAIを連想する人もいると思います。
膨大な論文の中から、該当する症例をみつけて、病気の確率を計算するというようなこともできますが、あくまでもAIができるのはその確率を人間に提示するところまでです。
それに、AIで分析するには、正確な事実やデータを事細かにインプットされていなければなりません。
そんな便利なものは、普通はないでしょうし、いろいろなアプローチをして販売予測していくものです。
販売予測のための3つのアプローチには、市場の需要から予測する方法、科学的に計算する方法、担当者や経営者の経験などから予測するアプローチ方法があります。
科学的に計算するアプローチ
科学的に計算するアプローチとしては、過去数年、数ヶ月の販売実績傾向、状況から分析して計算していく方法で、傾向変動分析や季節変動分析、相関分析などが行われます。
データさえそろえることができれば、客観性にすぐれた分析結果が容易に得られます。
時系列分析としては、傾向変動分析や季節変動分析があり、移動平均や最小二乗法といった計算が行われます。
科学的以外のアプローチ
科学的以外のアプローチとしては、市場の需要から予測する方法、担当者や経営者の経験などから予測するアプローチ方法があります。
市場の需要から予測する方法としては、市場の販売可能量を予測して、それに市場占拠率をかけて求めていきます。
市場要素や過去の需要量、市場占拠率などのデータが必要になってきます。
担当者や経営者の経験などから予測するアプローチ方法も大切です。
業界や市場、商品について精通している販売関係者の意見ほど貴重なものはなく、それに基づいての予測も髪しないと、失敗する可能性も高くなります。
たしかに経験や勘は、緻密さに欠ける点は否めませんが、豊富な経過や知識、確かな判断力は、総合的な観点から予測に必要なものです。
本当に細かい購買の動きや流れといったものは、現場で肌で感じている人でないとわからない面もあり、あまり科学的分析にこだわりすぎていると、大切なことを見逃してしまう可能性もあるのです。