恋愛は魔法とか、恋は盲目なんていう言葉もあり、「愛さえあれば何でもできる」などということも言われます。
街で流れているヒットソングも、その多くが歌詞に恋愛に関連した言葉が散りばめられていたりします。
愛の力
「愛の力」とはいったいどういうものなのでしょうか。
三省堂国語辞典によると、『恋愛』とは、「損得抜きで相手に尽くそうとする気持ち」と記載されています。
言い換えれば、計算抜きで相手に尽くす勇気を与えてくれるパワーが『愛の力』と言えるのかもしれません。
特定の異性に対して、すべてを犠牲にしても後悔しないという熱い思いが、『愛の力』なのかもしれません。
恋愛は、恋は盲目という言葉どおり、盲目性を生み、その盲目性が原動力となって、普段ならば思いもよらない行動をとったりもします。
恋をすると綺麗になる
恋をすると、ときめき、そしてそのときめきが女性ホルモンのエストロゲンの分泌を活性化します。
このエストロゲンには、肌や髪のツヤを良くしたり、女性らしい体をつくる働きがあることから、恋をすると綺麗になるのです。
恋をすると食事も喉を通らないなんていう人がいます。
何をそんなオーバーなと思ってしまったりもしますが、これは恋愛をしたときに分泌されるPEA(フェニルエチルアミン)と呼ばれるホルモンの影響なのだそうです。
PEAは、恋愛の初期に分泌され、判断力を鈍らせたり、食欲を抑制したりする働きがあります。
恋愛初期に食事が喉を通りにくくなることがあったり、相手と目が合うだけでドキドキして、痘痕も靨に見え、魅力的に感じるのも、このPEAによって判断力が鈍らされているということもあるのかもしれません。
恋愛と脳
恋愛をすると、脳の処理能力が上昇するという研究報告が、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の心理学者グラフトン博士らによってされています。
グラフトン博士らは、20歳前後の女性36人に、画面に1000分の26秒という非常に短い時間、一瞬表示された単語が英語かどうかを見分けてもらうという実験を行っています。
このスピードは、サブリミナル刺激のレベルで、本人には何も表示されたようには感じられません。
いつ単語が表示されるかは、合図によって知らせておき、合図が示されたらできるだけ早く、それが英語だったかを判断して、手元のボタンで報告していきます。
意識にあがらない刺激ですので、当然正答率は高くはないのですが、判断するまでの時間を測定すると面白いことがわかってきたのです。
この実験で、単語を表示する直前に、その女性が恋している男性の名前を1000分の26秒だけ表示したところ、やはり一瞬なので、当然恋人の葉前が表示されたことには気づかないにもかかわらず、恋人の名前が出たときは、たんごはんだんに要する時間が0.03秒ほど速くなったのです。
そんなの誤差範囲じゃないか、わずかな時間だと思うかもしれませんが、統計学的には有意な差になっているようです。
恋人のは名前が画面にサブリミナル表示されると、紡錘状回や角回といった大脳皮質領域に加えて、やる気やモチベーションに深く関係している脳深部が活性化され、また愛情が強いほど強く活性化されるようです。