乾燥の季節、肌の乾燥を防ぐ保湿成分といって真っ先に連想するのがセラミドではないかと思います。肌のバリア機能成分であるセラミドにはいろいろな種類があるのです。
セラミドは肌の角層にある天然の脂質成分で、水分が肌から蒸発して乾燥してしまうのを防いで、肌のバリア機能を司っています。
従って、セラミドが不足してくると、肌荒れを起こしやすくなりますし、敏感肌の人は先天的にセラミドが不足しているという報告もあります。
加齢とともに減少するセラミド
セラミドはすぐれた保湿効果をもった天然の脂質成分ですが、残念なことに年齢とともにその量が減っていってしまい、50代では20代のおよそ半分程度になってしまうと言われていて、これが加齢による乾燥肌の原因の一つにもつながっています。
歳を重ねるとともに、セラミドを体の中で作り出すのが難しくなってくるため、スキンケアで積極的に外から化粧品などで補う必要があるのです。
いろいろな種類があるセラミド
セラミドとひとことで言っても、いろいろな種類があります。
ざっくり大きく分けただけでも、動物性の天然セラミド、植物性セラミド、合成セラミドといった感じで分けることができます。
化粧品としてオススメなのは、ヒト型セラミドで、これは人間の肌にあるセラミドと似た構造をしていて肌なじみが良くなっています。
ヒト型セラミドの中でもいろいろな種類があって、全成分表示されている化粧品の成分蘭をみると、「セラミド+数字又は英字」の形で成分が記載されていたりします。
セラミドは肌バリアを強力にサポートしてくれ、敏感肌ケアには非常に有効な成分です。
ヒト型セラミドは、ヒトの肌に存在するバリア機能物質として、外部の乾燥や刺激から肌を守ってくれます。
具体的な成分としては、セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド5、セラミド6Ⅱ、セラミドEOP、セラミドNS、セラミドNP、セラミドAS、セラミドAP、セラミドEOS、セラミドNG、セラミドAGなどがあります。
ヒト型セラミド以外のセラミド
ヒト型セラミド以外のセラミドとしては、科学的に合成されたセラミド類似成分でヒトのセラミドのような働きをする類似セラミド、コメやウマの脳や脊髄などから得られる糖セラミド、スフィンゴ脂質やスフィンゴミエリンなどのセラミド類似体などがあります。
コメなどから得られた糖セラミドは植物性セラミド、ウマの脳や脊髄から得られた糖セラミドは、天然セラミドとか動物セラミドなどと呼ばれたりします。
スフィンゴミエリンは、牛乳から得られるセラミド前駆体で、セラミドと似た働きをして、ミルクセラミドなどと呼ばれることもあります。