昔は、日本では、化粧品ではシワに関する効能の訴求ができませんでした。
シワに対する効果を標ぼうできる化粧品
しかし、欧米では、シワに関しては化粧品の範囲で訴求可能なものとなっていたため、化粧品の業界団体である日本化粧品工業連合会(粧工連)が厚生労働省へ化粧品でシワへの効能訴求を可能にしてほしいと要望をした結果、ほぼ要望どおりの形で、2011年7月21日に、「乾燥による小ジワを目立たなくする」という効能表現で、化粧品の広告訴求ができるようになりました。
日本香粧品学会による「化粧品機能評価法ガイドライン」に基づく試験、またはそれと同等以上の適切な試験をメーカーで行い、効果を確認した上で、「効能評価試験済み」として、効能表現ができるようになっています。
「乾燥による小ジワを目立たなくする」という効能表現が、きちんと試験を行い「効能評価試験済み」としたうえで訴求ができるということですが、もうひとつ、化粧品でシワに対する効能を標榜できるケースがあります。
それが、メイクアップ化粧品で、物理的に「シワを目立たなくみせる」という形で訴求していくケースです。
シワを改善する効能をもった医薬部外品
日本では、POLAが有効成分を配合した医薬部外品として「シワを改善する」という効能をもったものを発売し、その後、資生堂やコーセーが続いてシワ改善の許可を得ています。
シワ改善効果をもった成分としては、POLAのニールワン、レチノール、ナイアシンアミドなどがあります。
特に、ニールワンはエラスターゼ阻害剤になっています。
ニールワンは、正式名称はすごく長い名前になっていて、三フッ化イソプロピルオキソプロピルアミノカルボニルピロリジンカルボニルメチルプロピルアミノカルボニルベンゾイルアミノ酢酸ナトリウムになっています。
シワができるメカニズムは、顔の表情による表情圧や、紫外線によって、肌の中で好中球エラスターゼという酵素が発生し、細菌などを分解してくれていますが、肌を支えている真皮をを傷害してしまい、それがシワにつながってしまいます。
ニールワンは、その好中球エラスターゼの働きを阻害することにより、シワを予防・改善します。
シワを改善は時間がかかるもの
医薬部外品では、有効成分が配合されたシワ改善の効果をもった商品が発売されていますが、シワ改善の効果が実感として出てくるには、年単位の長期利用が必要になってくるものと思われます、
もともとシワの改善はとても時間がかかるものなのです。
肌の奥深くに刻まれたシワに効くほどの効果の実感ともなると、そんな短期間に効果を期待できるものではないのです。