化粧品のラベルをいると、多くの場合その成分表示のところに「〇〇アルコール」と書かれている成分が配合されています。
つまり多くの化粧品にはアルコールが多く含まれていることになります。

化粧品に配合されている高級アルコールと低級アルコール

アルコールというと、連想するのが飲むお酒、つまりエタノールですが、化粧品に配合されている成分で「アルコール」と名前がつく成分は数多くあります。
これは、分子構造上は、炭化水素の水素原子の一部が水酸基(-OH)で置換された化学構造をもつ化合物を総称して「アルコール」と呼んでいます。

このような構造を持っていることで「〇〇アルコール」という成分名になっているアルコール類の成分ですが、成分の性質上、エタノールとは全く違うものも多くあります。

一般的に、アルコールといって連想されるのは、エタノール(エチルアルコール)メタノール(メチルアルコール)といったところですが、これらのアルコールは水とよく混ざります。

しかし、同じアルコールでもセタノール(セチルアルコール)ステアリルアルコールといった炭素数が多いものは、高級アルコールと呼ばれ、水には溶けにくいか、全く溶けない油性成分になっていき、油性原料などに使われます。

一方、高級アルコールに対し、メタノールやエタノールのように炭素数が少ないアルコールは低級アルコールと呼ばれています。低級アルコールは水に溶けやすく、溶剤によく用いられます。

多価アルコールとは

アルコールは、その炭素数で分類すると、炭素数が少なく水とよく混ざる低級アルコールと、炭素数が多く油性原料などになる高級アルコールに分けることができますが、分子の中にある水酸基(-OH)の数によって分類することもできます。

分子の中にある水酸基(-OH)が1個のものを1価アルコール、2個のものを2価アルコール、3個以上のものを多価アルコールとして分類されます。
化学物質としての性質からいうと、アルコールの炭素数が同じ場合、グリセリンなどの多価アルコールの方が、水になじみやすい性質をもっていて、保湿剤などとして利用されます。

成分をみると、「〇〇アルコール」となっていても、全てがエタノールと似たような成分というわけではなく、全く正反対の性質を持っているものもあるのです。

変性アルコールとは

化粧品の成分には、変性アルコールというものがあります。
これは、エタノールにバラの香りのする合成香料であるゲラニオールを加えたゲラニオール変性アルコールというものに代表されるように、エタノールを酒類に転用できないようにするために、匂いをつけたものになっています。