リーキーガットと消化器の不調 | 健康トピックス

逆流性食道炎機能性ディスペプシアに、リーキーガット症候群の併発が多くみられます。

リーキーガット症候群を放置していると、お腹の不調だけでなく、全身の様々な不調になると言われています。

胃腸に不調がなくてもリーキーガット

リーキーガットは、胃腸に特に不調がないといった場合でも、リーキーガットというケースはあります。

リーキーガットは、腸粘膜の上皮細胞と上皮細胞の間のタイトジャンクションがゆるんで、通常は腸粘膜から体内に入ってこない分子量の大きい蛋白質や、環境毒素などが体内に入ってきてしまう状態です。

これは、目に見えるようなレベルのものではないので、お腹の調子が悪くても、特に病的な所見は見当たらないということになります。

機能性ディスペプシアは、お腹にガスがたまる、腹部膨満感、胃腸の傷み、下痢などがみられ、時にはお腹が痛いということもありますが、胃カメラをしても異常なしの所見になります。

リーキーガットの場合は、特に問題が腸管の上皮細胞なので、胃には異常がありません。

またリーキーガットでは、胃腸症状の他に、関節痛や筋肉痛といった症状は、集中力がない、物忘れがある、なんとなく抑うつ気分というような症状がでてきたりします。

一見、腸とは関係なさそうでも

関節痛や筋肉痛、集中力や物忘れ、抑うつ気分など、一見すると腸とは関係ないように思えるかもしれませんが、関係してくるのです。

リーキーガットによって、腸粘膜の上皮細胞と上皮細胞の間のゆるんだタイトジャンクションから、細菌やウイルス、環境毒素、蛋白質などが体内に入ってくると、それらが血液を通って、体のいろいろなところに入っていきます。

体にとっては異物が入ってきたわけですので、免疫反応が起こり、炎症反応が起こります。

集中力がなくなったり、物忘れといった状態は、過剰なグルテン摂取により作られたゾヌリンが、脳にあるBBB(血液‐脳関門)を開き、そこを有害物質が通って脳内に入り込んでしまうから起こるとされていて、『リーキーブレイン』とも言われています。

歯周病も要注意のリーキーガット

歯周病もリーキーガットと深く関係があると言われています。

歯周病の原因菌がリーキーガットにも影響を及ぼすことが、動物実験で証明されています。

実際にヒトに対してどういう影響があるのかということは、まだ研究中ですが、少なくとも動物実験の結果ですが、歯周病の原因菌がリーキーガットにも影響を及ぼしていることが報告されています。

マウスを用いた実験では、歯周病原因菌の一つであるジンジバリス菌を口から投与したところ、腸内細菌のバランスが崩れ、本来腸から外に出てしまうはずのない有害物質が漏れやすくなっている状態であることが確認されています。

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