体力とフィットネス | 健康トピックス

体力というと、激しい運動をしてもなかなかへばらない体力もあるし、風邪をひかないという体力もあるし、ストレスに強いという体力もあります。

体力とはどんなふうに定義されているのでしょうか。

『体力』とは

『体力』とは、狭義では「肉体的作業能力」になります。

広義では、よく用いられているのが「ストレスに耐えて、生を維持していくからだの防衛能力と、積極的に仕事をしていくからだの行動力」です。

肉体的作業能力に加え、病気やストレスに対する抵抗力、精神力や社会的適応能力までを含めた人間の生命活動における能力を指す場合もあります。

文部科学省では、求められる体力として、運動をするための体力健康に生活するための体力の二つをあげています。

体力には、肉体的な体力と精神的な体力の両方があります。

肉体的な体力は、身体的要素が重要であり、行動体力と防衛体力があります。

行動体力とは、いわゆる体格や姿勢、筋力、俊敏性、持久力、平衡性、柔軟性といった機能的なものがあります。

防衛体力は、器官や組織の構造、温度調整、免疫、不眠・疲労・時差などに対する抵抗力などが関係してきます。

精神的体力には、意志・判断・意欲などと関わりが深い行動体力と、精神的ストレスに対する抵抗力である防衛体力があります。

『体力』に影響を及ぼす要因

体力に影響を及ぼす要素としては、生物学的要因、環境的要因、生活習慣があります。

生物学的要因としては、体格・年齢・性別の他に、遺伝が関係してきます。

環境的要因
としては、気温、湿度、標高、環境汚染や騒音などが関係してきます。

生活習慣
には、食習慣や運動、休養、喫煙や飲酒、社会的・精神的ストレスなどが関係してきます。

『フィットネス』という言葉

フィットネス(fitness)は、肉体的観点、健康的観点で望ましいと考えられている状態に適っている状態、およびそういう状態でいること、そういう状態でいる/状態になるために行う行為・活動などを指します。

簡単に言うと、健康のための運動ということになります。

狭義では、有酸素能力そのおのをフィットネスとするケースがありますが、正式にはフィジカルフィットネス(physical fitness)を指す場合が多くなっています。

アメリカスポーツ医学会の運動処方の指針によると、フィジカルフィットネスは、体脂肪率、心肺機能、筋力・筋持久力、柔軟性を言うとなっています。

有酸素能力は、全身の酸素利用機能の向上につながり、最大酸素摂取量の増大、全身持久力の向上に寄与します。

心臓・血管・肺・筋肉・血液などを包括した全身的な酸素利用能が向上すると、その結果、最強運動に伴う酸素の最大限の摂取能力が高まり、心肺持久力が向上します。

マラソンなどの量距離走の全身持久力は、最大酸素摂取量とよく相関し、運動をふだんしていない中年男性と、マラソンの超一流ランナーでは最大酸素摂取量が倍ぐらい違ったりします。

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