植物も健康を守り身を守る | 健康トピックス

私たち人間は、いろいろな病気にかかったりしますが、同様に植物もいろいろな病気にかかります。

植物の病気

植物の病気といってもピンとこないかもしれませんが、代表的なものとして、イネの病気として「いもち病」というのは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

「いもち病」は、いもち病菌という菌が付着して、そこに水滴があると胞子発芽して、その菌糸が毒素を出汁ながらイネの表皮細胞を破って、イネに侵入していき、葉や穂を枯らしてしまいます。

こうなると、イネの実がなることが阻害され、米の品質も低下してしまいます。

いもち病以外にも、園芸店に行けば、「うどんこ病」「サビ病」「ベド病」といったいろいろな病気に対する薬剤が並べられたりしています。

植物だって病気になりたくない

私たち人間が「病気になりたくない」と思うのと同様に、植物だって「病気になりたくない」と思っているはずです。

従って、植物は細菌やウイルス、カビなどの病原体から自らを守るためのいろいろなしくみを持っています。

まずは、植物はその細胞の周りをかたい細胞壁で覆われています。

細胞壁だけでなく、その外側をさらにワックス状のもので覆っている植物もあります。

このようにして、防御壁によって植物は病原体の侵入を防いでいます。

しかし、「いもち病菌」が菌糸を伸ばし毒素を出しながらイネの表皮細胞を破って侵入するように、植物の防御壁が破られて、その隙間から病原体に侵入されてしまうこともあります。

フィトアレキシン

植物には、病原体が侵入してからも、それに対抗したバックアップシステムがあり、敏感に反応できるようになっています。

まず、病原体の侵入を受けた場合、その細胞は自ら死んでしまいます。

そうすることにより、細胞に侵入してきた病原体を封じ込めます。

さらに細胞が自ら死ぬときに、病原体の侵入を受けたので、病原体と戦う物質を作れ!という合図命令を出し、それを受けた周りの細胞は、病原体と戦うための物質を作り始めるのです。

この物質が『フィトアレキシン』と呼ばれるものです。

「フィト」はギリシャ語で「植物」を意味し、「アレキシン」は防御物質になります。

フィトアレキシンの主なものとしては、ジャガイモのリシチン・フィチュベリン、トマトのリシチン、サツマイモのイボメアマロン、ダイズのグリセオリン、イネのオリザレキシン・サクラネチン、白菜のブラシニン、人参の6-メトキシメレイン、タバコのカプシジオールなどが知られています。
通常は、病原体が感染してから約十数時間で作られるものが多いとされています。

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