くすみには、いくつもの原因があり、それだけにその対処法・改善法も違ってくるので、どのタイプのくすみなのかをはっきり見極めることも大切です。
くすみとは
そもそも『くすみ』とは何かということになりますが、美容・化粧品関連の業界団体である日本化粧品工業連合会(粧工連)では、その効能効果専門委員会の定義があり、次のようになっています。
『くすみ』とは、顔全体又は目のまわりや頬などに生じ、肌の赤みが減少して黄みが増し、または肌のツヤや透明感が減少したり、皮膚表面の凹凸による形によって、明度が低下して暗くみえる状態。
けっこう長い定義文ですが、読んでみるとなるほどという感じです。
よくあるくすみのタイプ
灰色かかっているくすみは、『角質肥厚型』のくすみで、主にひじやひざ、かかとなどに多く見られます。
ターンオーバーの遅れによって角質が肥厚して肌がくすんできます。
乳酸やリンゴ酸といったAHA(アルファヒドロキシ酸)のピーリング成分や、パパインやプロテアーゼといった酵素成分、さらにはスクラブ洗顔、ピールオフパック、ふおきとり化粧水などで余分な角質を取り除くのが有効です。
キメが乱れていて透明感やツヤがないタイプのくすみは、『乾燥型』のくすみで、加齢や乾燥でキメが乱れて、肌の表面に凹凸ができ、光が乱反射することで肌がくすんでくるタイプです。
乾燥型の場合は、乾燥が原因なので、セラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸などが配合されて保湿美容液やマスク、パックなどによる保湿ケアを行うと良いでしょう。
まだまだあるくすみのタイプ
血色が悪く見える、青黒いといったタイプのくすみは、『血行不良型』のくすみで、加齢や披露、睡眠不足などが原因となっています。
血行が悪くなって起こってきていることから、カプサイシンやビタミンE誘導体といった血行をよくする成分を使った化粧品を利用し、入浴や適度な運動も効果的です。
茶色っぽい黄ぐすみのくすみは、『糖化型』のくすみで、肌の中で蛋白質と糖が結びついて糖化が起こり、褐色のAGEs(最終糖化生成物)が作り出されえしまうために、肌がくすんでしまうタイプです。
糖化型のくすみには、抗酸化作用のある成分を用いた化粧品を使うとともに、食生活においても血糖値を急激に上昇させるようなものは控えるなどの工夫が有効です。
肌に色むらがあって、黄みがかっている場合は、『メラニン型』のくすみで、紫外線や肌の摩擦によってメラニン色素が作られて、それがうまく排出されずに残ってしまったため色素沈着を起こし、黄みがかった色むらになってしまいます。
メラニン型の場合は、対処法はシミと一緒で、紫外線カットなどの美白ケアを中心に、ビタミンC誘導体などの美白成分配合の化粧品の利用が有効です。