イボとウオノメとタコは似たようなものというイメージがありますが、全く別もので、できる原因も治療法も違ってきます。
イボはうつるリスクがあるもの
イボというと軽く考えてしまいがちですが、イボは医学的には疣贅(ゆうぜい)という疾患名がついています。
疣贅にもいろいろと種類がありますが、尋常性疣贅、若年性扁平疣贅、水イボに関しては、うつって広がることがるので注意が必要なのです。
尋常性疣贅
尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルスというウイルスが傷口などから侵入することでできます。
ぽつぽつと表面が貝柱状に盛り上がりますが、主に手足にできて痛みやかゆみはありません。
治療は、液体窒素で凍結させて取る方法が一般的に行われています。
若年性扁平疣贅
若年性扁平疣贅は、10~20代の若者に多いもので、やはりヒトパピローマウイルスが原因で起こりますが、尋常性疣贅のウイルスとはウイルスの型が違っています。
扁平で肌色からやや薄い茶色がかった1~3mm程度のイボが顔などに多発します。
顔を剃ったり、スクラブでこすると増えたりします。
治療は液体窒素で凍結させる方法もありますが、顔にできることが多いだけに、ヨクイニンを内服して様子をみたりすることもあります。
水イボ
水イボは、プールやふろなどの濡れたところで感染しやすく、感染すると米の半粒ぐらいの水疱ができてかゆみを伴ったりします。
スパや岩盤用でうつるといったこともあります。水疱の周りは、皮膚がカサカサになることもあります。
治療はピンセットで摘み取る方法がよく行われます。
ウオノメには芯がある
ウオノメの一番の特徴は、皮膚の中に芯が入り込んでいるところにあります。
芯ができてしまうのは圧力がかかることによるという点においてはタコと同じですが、タコが上に盛り上がっていくのに対して、ウオノメは皮膚の奥に細い芯が入り込んんでいきます。
この芯が歩く旅に、強く当たって痛むのです。
治療としては、スピール膏などでやわらかくして、ふやかしてから削るという方法が一般的に行われています。
ウオノメは骨の変形を伴っている場合が多く、根本原因である骨の変形を治療しないと、再発することもよくあります。
タコもひどくなると不都合
タコは皮膚に圧力がかかると、その部分を守ろうとして厚くなるもので、特に病気というほどのものではありません。
しかし、ひどくなると、ひび割れて痛んだり、カサカサしてストッキングの伝染の原因にもなります。
もし不都合がでてきた場合は、スクラブや軽石などで厚くなった部分を削り、尿素配合のクリームなどを塗るとよいでしょう。