電動歯ブラシというと、超音波を使ったりすることで、いろいろと歯についたしつこい汚れを落とすことができます。
最近では超音波を使ったものも出てきていますが、「超音波」というと、歯石なども落とせるのではというイメージもあります。
しかし、歯石は歯に強くこびりついてしまっているもので、残念ながら市販されている電動歯ブラシでは歯石を落とすことができません。
電動歯ブラシは医療機器?
医療機器には製品に承認番号等を記載しなければならないというルールがありますので、製品をみればわかります。
歯ブラシというと、歯をキレイにするためにブラッシングするときに使うもので、雑貨扱いになります。
それでは電動歯ブラシはどうなのかというと、やはり医療機器ではなく雑貨にあたります。
例えば、医療機器の救急絆創膏の表示をみてみると、『一般医療機器』という文字に加え、医療機器としての届出番号が記載されています。
医療機器であれば、『一般医療機器』という文字や医療機器の届出番号などが記載されているはずですが、
市販の電動歯ブラシには記載がないので、このことから市販の電動歯ブラシは雑貨扱いということがわかります。
歯石を取り除きたければ歯科医へ
プラーク・歯垢の段階では除去することができますが、歯石を取り除くことはできません。
歯石を取り除くのであれば、歯科医を受診しスケーリングを行ってもらうのが良いでしょう。
歯科医では医療機器である歯石除去器を使ってスケーリングを行います。
歯科医で使っている医療機器は、歯科洗浄及び歯周治療時に歯の表面から歯石等の沈着物を除去するために用いる振動式のものを含む動力式の器具ということで、医薬品医療機器等法で定義されています。
電動歯ブラシでは歯石は除去できない
歯石の除去をするには歯科医でスケーリングをする必要があるということになります。
実際に、一般化粧品の歯磨き粉類は、「歯石」に関して「歯石の沈着を防ぐ(ブラッシング効果)」という表現しか認められていません。
つまり、ブラッシング効果では、歯磨きをつけたとしても歯石の除去は言えず、歯石の沈着を防ぐまでしか言えないのです。
電動歯ブラシなどで物理的に落とすのは、汚れや歯垢の除去で、歯石に関しては沈着予防ということになります。
電動歯ブラシは大きくわけて3タイプ
電動歯ブラシは大きく3つのタイプに分類することができます。
音波タイプの電動歯ブラシ
これが主流と言えますが、高速振動をさせながら細かい音波を出すことで歯垢を除去していきます。
電動タイプの電動歯ブラシ
ブラシの部分がマッサージ器のようになっていて振動する一般的なタイプです。音波が出るようになっていれば音波タイプということになります。
超音波タイプの電動歯ブラシ
ミクロレベルの細菌を壊すパワーがありますが、振動はあくまでも補助的なものですので、大きな汚れなどは、普通の歯ブラシと同じようにブラッシングする必要があります。