注目されるエラグ酸の美白作用 | 美容トピックス

化粧品の美白成分はいろいろありますが、美白成分として注目されている成分の1つにエラグ酸という成分があります。

ベリー類に多く含まれるポリフェノールのエラグ酸

エラグ酸は、イチゴ、ザクロやブラックベリー、ラズベリー、ナッツ類に多く含まれる天然のポリフェノール成分です。

ポリフェノールは、特定の成分というわけではなく、化学的には、ベンゼン環に水酸基がついたフェノール構造を基本としたパーツがいくつも集まってできた化学構造をしている成分の総称になります。

まあ、難しい話は置いておいて、つまりポリフェノールは特定の1つの成分を指すんじゃなくて、特定の化学構造をもった成分群で、例えば、珈琲やお茶に含まれているタンニンなども、ポリフェノールということになります。

ファイトケミカルであるポリフェノール

ポリフェノールは、多くの植物に含まれていますが、これは光合成をする時に作れ、ポリフェノールの種類としては、自然界に5000種類あるとも言われています。

ワインに含まれているアントシアニン、植物の葉に含まれるフラボノイド、大豆イソフラボンも、茶カテキンも一種のポリフェノールです。

ポリフェノールは、ファイトケミカル(phytochemical)の一種です、

ファイトケミカルは、フィトケミカルとも言われますが、名前の由来は、phyto(ギリシャ語で植物)+chemical(化学)になります。

ファイトケミカルは、ポリフェノールの他に、カロチノイド類などの脂質関連物質、糖関連物質、アミノ酸関連物質、香気成分、含硫化合物があります。

ポリフェノールの抗酸化作用

自然界に5000種類もあるポリフェノールですが、その作用は種類によっていろいろ異なります。

しかし共通しているのが、抗酸化作用になります。
抗酸化作用は、活性酸素の働きを抑え、細胞の老化をふせぎます。

エラグ酸はどうやって美白効果を発揮するのか

エラグ酸は、その発見は1831年のフランスにさかのぼりますが、日本で美白成分として厚生労働省に許可されたのは21世紀に入る少し前の1996年です。
エラグ酸は、チロシナーゼという酵素を構成している銅イオンを奪い去ることで、チロシナーゼの働きを抑制します。

チロシナーゼは、シミの原因となるメラニンのもとであるチロシンを黒色メラニンに変える酵素ですが、この酵素の働きがエラグ酸によって抑制されるので、黒色メラニンの生成が抑えられるという結果となり、結果、シミの原因を防ぐことができます。

もちろん、エラグ酸はポリフェノールの一種でもあるので、黒色メラニンの生成を抑えるだけでなく、抗酸化作用があります。
つまり、肌の酸化・老化を防ぐ働きも期待できます。

 

紫外線やストレスなどによって、活性酸素が過剰に発生すると、細胞を酸化させてしまい、肌の老化や肌荒れの原因になりますが、紫外線のダメージから肌を守ろうと、メラニン色素が積極的に産生されてしまいます。

エラグ酸の強い抗酸化力により、過剰に発生した活性酸素を除去します。そのことにより美白成分としての注目が集まっています。

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