男性用化粧品はなぜあるのか | 美容トピックス

デパートの化粧品売り場に行っても、ドラッグストアに行っても、男性用化粧品が販売されています。

同じ人間なんだから、化粧品だって別に女性用・男性用に分けなくたっていいじゃないかと思いますが、しっかりとした理由があります。

化粧品に女性用・男性用があるのは使用感や香りだけじゃない

男性用化粧品がなぜあるのかというと、「そりゃ、男性から女性用の香水の香りがしたらおかしいだろ!」「女性向けの香りと男性向けの香りがあるから、香りによる違いじゃないの
?」という声が聞こえてきそうです。

確かに、男性から女性の香水の香りが漂ってきたら、少し気持ち悪いですし、男性用化粧品が女性用のものと違うものの一つの要素として、確かに香りはあります。

しかし、わざわざ男性用化粧品があるのは、香りの違いだけの問題ではありません。

それは、根本的に女性の肌と男性の肌は構造も性質も大きく違うからなのです。

女性の肌とは全然違う男性の肌

同じ人間なんだし、肌だって、一番表層に角質層があって、一番奥が基底層で、肌の構造だって、生物学の教科書に書いてあるとおり同じだろと思いがちですが、全然違います。

そもそも、皮膚の厚さからして、男性の皮膚は、女性の皮膚に比べると0.5㎜厚いと言われています。

しかし、男性の皮膚は女性に比べて脂肪が少なく、キメが粗くなっています。

また男性の肌は、その水分量は女性の肌の30~50%以下であることが報告されています。

そして男性の肌は保水力が低く、水分蒸散量でみてみると女性の肌の2倍以上多くなっています。

つまり、男性の肌は女性に比べると、角質水分量が少ない上に、水分蒸散量が多く、保水力が低く、乾燥しやすくなっています。

また、男性の肌の角質層は、女性に比べてターンオーバーが早い傾向が見られます。

男性の肌は、皮脂分泌量も多く、女性の2~3倍もの皮脂量を分泌しています。

女性は加齢とともに皮脂の分泌量の低下が問題になりますが、男性は加齢による皮脂の分泌量の低下はあまりありません。

つまり男性の肌は年をとっても皮脂の分泌量が多く、その分、自然に毛穴も大きく開き、汚れが詰まりやすい肌になっています。

男性用化粧品の考え方

男性用化粧品は、水分量が少なく、皮脂分泌量が多いため、油分の少ないさっぱりとした使用感が好まれます。

またエタノールなどの清涼成分は、水分の蒸散を促し、その水分を守ろうとするため、皮脂がよりいっそう分泌してしまいます。

こうしたことから、女性の肌を想定した女性用化粧品ではなく、男性用化粧品が、いろいろと開発されてきているのです。

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