美容効果がありそうな漢方処方 | 美容トピックス

漢方処方には、いろいろな名前がありますが、処方名を見ただけで、なんか美肌によさそうに思える処方もあります。

メジャーな処方ではありませんが、『肌』という文字が入った処方を2つほどご紹介します。

柴葛解肌湯

『柴葛解肌湯(さいかつげきとう)』には、『肌』という文字が含まれていて、しかも「解肌」というような感じから、やわらく健やかな肌にしてくれそうなイメージをもった人もいるかと思います。

それではと効能をみてみると、次のようになっています。

「体力中等度以上で、激しい感冒様症状を示すものの次の諸症:発熱、悪寒、頭痛、四肢の痛み、口渇、不眠、鼻腔乾燥、食欲不振、はきけ、全身倦怠」

お気づきの通り、効能には、「肌」という文字はおろか、美肌を連想させるようなものはひとつもありません。

構成生薬を調べてみると、柴胡、葛根、麻黄、桂皮、黄ごん、芍薬、半夏、生姜となっていて、なるほど処方名のとおり、柴胡と葛根が入っています。

柴葛解肌湯の美肌効果は?

いったいどうなっているのかということですが、張仲景が書いた漢方の古典・バイブルとも言われる『傷寒論』の中で、『解肌』という言葉がたった一カ所で出てきていて、「桂枝は本と解肌となす…」と記載されています。

答えを言ってしまうと、『解肌』とは、極めて温和な発汗作用と言えます。

発汗ということで、麻黄湯・葛根湯・桂枝湯を比較してみると、桂枝湯の場合は、自汗といって体がしっとりと汗ばんでいるような場合に用いられ、葛根湯や麻黄湯では、無汗つまり汗が出ていないものに用いられます。

いずれも、発汗して治していくのですが、発汗させるレベルが違うのです。

桂枝湯は、無汗のときに用いる葛根湯や麻黄湯のように強い発汗作用を求めるのではなく、もともとしっとりと汗ばんでいるような場合の発汗をサポートするという形であり、主薬にあたる君薬(くんやく)である桂枝が、穏やかな発汗作用によって肌膚に存在している病邪を除去して治療していくのですが、この治療法が『解肌発表(げきはっぴょう)』と呼ばれています。

つまり、『柴葛解肌湯』の『解肌』は、柴胡と葛根を中心とした処方で、発汗させて、発熱の症状を取り去っていく処方であるということになり、美容とは関係がありません。

清肌安蛔湯

『清肌安蛔湯(せいきあんかいとう)』は、処方名の一番最初に「清らかな肌」というような感じが並んでいて、これこそ美容関連の処方かと思いきや、効能は次のような形になっています。

「体力中等度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの次の症状:回虫の駆除」

回虫の駆除と美容では、どう考えても結びつきようがありませんが、構成生薬は、柴胡、半夏、生姜、人参、黄?、甘草、海人草(マクリ)、麦門冬となっています。

処方としては、小柴胡湯から大棗を取り、海人草(マクリ)と麦門冬を加えたものになっています。

肌の状態が悪い人に対して、体内の熱を取り除くことで肌をきれいにすると、肌の調子を整える効果があるとされ、処方名に「清肌」という名前がつけられたと考えられていますが、美肌とは直接関係がないようです。

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