シミを予防するには、なるべく紫外線の影響を少なくしたいものです。
そこで美白化粧品や日焼け止めを選ぶことになるのですが、そこで選ぶ基準となる数値として、SPFとPAがあります。
SPFとPA
SPFは、Sum Protection Factor の略で、サンバーンをどの程度防止できるかという目安の指標になります。
SPFは、(化粧品をつけたときの皮膚の最小紅斑量/化粧品をつけなかったときの皮膚の最小紅斑量)で計算されます。
PAは、Protection grade of UVA の略で、UVA防止効果の程度を示す指標になっています。
PAは、+、++、+++で表されます。
SPFの場合は数値が大きいほど、PAの場合は+の数が大きいほど、紫外線防御能が高いということになります。
SPFやPAが高ければいいというものではない
そうなると、SPFの数値が高く、PAの+が大きいもの、SPF50でPA+++のものを選べばいいじゃないかということになりますが、そう単純なものではありません。
化粧品でSPFの数値をあげたり、PAの+の数を増やしたりする場合、設計的に紫外線防止剤の配合量を増やせなければいけないことになります。
紫外線防止剤を増やすと、使用感が悪くなりますし、その分、保湿成分などのスキンケア成分の配合量が減ってしまったりします。
従って、TPOに合わせた化粧品選びが大切になってきます。
日常生活であれば、SPF30でPA++もあれば十分です。ちょっと散歩や買い物に行く程度であれば、SPF20でPA+でも十分なくらいです。
マリンスポーツをしたり、夏のレジャーを楽しむというのであれば、SPD50+でPA+++という選択肢になってきます。
○○時間効果持続というコピーに騙されない
SPFが高い製品だと、効果が○○時間持続と考えがちですが、これは通常使われるようより多くつけて、何段階にエネルギー量を変えた紫外線を一度に照射して割り出しているので、実用では皮脂や汗、こすれなどの影響によって効果が少し落ちてきてしまいます。
SPFが高いからといっても、2~3時間おきにこまめに塗り直すことが大切です。
また、どうしても高い効果を期待するのであれば、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の両方が配合された製品を選んだ方が、お互いの相乗効果が期待でき、紫外線防御能がアップします。
塗るときは、ケチって薄く塗るとあまり効果がありません。たっぷりと使うことも大切です。
パウダータイプの日焼け止めを使う場合、化粧下地を使用すると、ファンデーションの肌への密着性が悪く、表示通りの紫外線防止効果が期待できない場合もありますので、注意が必要です。