AGEとは終末糖化産物(Advanced Glycation Endproducts)のことです。
平たく言えば、糖質とタンパク質を同時に加熱することでできるこんがり焦げた褐色の部分が、糖化した部分になります。
例えば、ホットケーキのキツネ色の焦げ目がまさにAGEと言えます。
蓄積しやすいAGEだからこそ、摂りすぎに注意
AGEは、毎日少しずつ体内で産生されているのですが、それ以外に食べ物に含まれているAGEが、体に入ってきています。
実際には、食べ物として入ってきたAGEの大半は、消化の過程で分解されていきますが、約10%ほどは分解されないでAGEとして体内に蓄積されます。
AGEを含んだ食品を摂取すると、蛋白質を構成しているアミノ酸にくっつきますが、消化の過程でタンパク分解酵素により、蛋白質がペプチドに分解される際に、アミノ酸にくっついていたAGEは切り離されて腸で吸収され、全身に広がっていき、腎臓でろ過されて、ほとんどが尿から排出されます。
しかし、それでも全体の6~7%のAGEが体内に蓄積しますし、腎機能が落ちている人であれば、より多くのAGEが蓄積していきます。
つまり、食物から100のAGEを摂取すると、そのうち10が吸収され、0.6~0.7が体内に蓄積するという計算になります。
体に蓄積されたAGEを排出するには、食後の運動や、抗酸化物質を積極的に摂取することがオススメです。
一方で、なるべくAGEが高いものを控えることが重要になってきます。
AGEを考えたとき重要な調理法
AGEを考えたとき、重要になってくるのが調理法です。
AGEは、糖と蛋白質と熱が関係していますので、同じ食材であったとしても、調理の仕方によってAGEは増えてしまうのです。
結論から言うと、AGEの量が増える調理法は、「焼く」、「炒める」、「揚げる」、つまり高温調理になります。
生肉と揚げた肉を比較してみると、AGEの量は10倍近くも増えますし、ジャガイモを揚げたフライドポテトは、茹でたジャガイモと比較すると90倍近くもAGEが増えることがわかっています。
AGEを増やさない一番いい調理法は、火を通さずにそのまま生で食べることが一番になります。
ですので、できるだけAGEを減らしたいのであれば、生で食べられる食材は可能な限り生で食べるということになります。
実際に、欧米では、健康のために極力ローフード、つまりraw(生)で食生活をしていこうというローフーディズムを実践されている人もいるようです。
たかが珈琲でも淹れ方で変わってくるAGE
ちょっと珈琲ブレイクといって珈琲を飲む人もいると思いますが、珈琲も淹れ方やタイプによってAGEの量が変わってくるのです。
AGEが最も低い珈琲の淹れ方はドリップで、逆に珈琲を淹れた後にヒーティングプレートにおいてずっと保温しているものだと、AGEの量は高くなります。
実際に比較してみると、1時間以上ヒーティングプレートで保温した珈琲は、ドリップで淹れたての新鮮な珈琲に比べて、8倍以上もAGEの量が増えていることがわかっています。
ファミレスでヒーティングプレートに置きっぱなしの珈琲や、オフィスのコーヒーメーカーに長時間入ったままの珈琲は飲みすぎに注意したほうが良いかもしれません。