いつまでも、健康で若々しくいたいものですが、若さや健康を保つには、それを支える細胞やホルモンが十分に機能することが必須条件となってきます。
テレビのCMなどで「美味しいものは、糖と脂肪からできている」みたいなキャッチコピーがあったかと思います。
糖や脂質というと、若さや健康面を考えた場合に、悪者というイメージがあります。
若さや健康面で悪者のイメージの脂質
脂質は、若さや健康面を考えた場合に、悪者というイメージがあります。
どうしても、『脂質』という言葉を聞くと、体脂肪や、脂質異常症といった言葉を連想してしまい、なんとなく敬遠しがちになってしまいます。
もちろん、脂質を食べ過ぎれば当然太りますし、血中に溶けて出てきた脂質で脂質異常症になったりもします。
しかし、脂質の摂りすぎはよくありませんが、脂質の摂取を必要以上に控えていると、体の老化を加速させてしまい、健康面や美容面でも良くないのです。
大切な脂質
脂質は、重要なエネルギー源であると同時に、細胞やホルモンの材料、さらには脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料になっています。
脂質というと、体脂肪というイメージもありますが、体脂肪として蓄積されるのは、エネルギーとしても、細胞やホルモンの材料としても使用されなかった過剰な脂質のみです。
つまり、過剰摂取はいけませんが、必要な量の脂質はしっかりと摂らないと、エネルギーが不足したり、細胞やホルモンが十分に機能しなくなってしまうのです。
脂質は、体を作り上げるということから言っても、非常に重要な栄養素で、人間の体から水分を除くと残りの40%が脂質でできていると言われています。
さらに人間で大切な司令塔となる臓器、つまり『脳』ですが、その約65%は脂質でできているのです。
リン脂質は、脳や神経の活動において、情報伝達の役割を担っています。
つまり、これだけ大切な脂質の摂取を控えすぎてしまうと、健康や若さを支えている細胞やホルモンの機能が十分に発揮できず、老化を促進してしまう可能性すらあるのです。
脂質は適切な量、種類を選んで摂る
脂質は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けることできますが、結論を先に言ってしまうと、肉の脂身や乳製品に多く含まれている飽和脂肪酸は摂取を減らしたい脂質で、オリーブオイルや魚油などに多く含まれている不飽和脂肪酸の摂取は増やしたいところです。
減らしたい飽和脂肪酸は、肉やバター、生クリーム、チーズ、パーム油、ヤシ油などに含まれているパルミチン酸やステアリン酸などになり、摂りすぎると悪玉コレステロールを増やすことになります。
一方、増やしたい脂質としては、不飽和脂肪酸があり、これらは悪玉呉ステロールを減らしてくれます。
不飽和脂肪酸としては、オメガ9脂肪酸と言われるオレイン酸を多く含むオリーブオイル、紅花油、菜種油があります。
また、オメガ6脂肪酸と言われるリノール酸を多く含む大豆油、コーン油、紅花油、ひまわり油、ゴマ油も、増やしたい不飽和脂肪酸です。
また、とうに積極的に摂りたいのがオメガ3脂肪酸で、α-リノレン酸を多く含むアマニ油、エゴマ油、菜種油、大豆油の他、EPAやDHAを多く含む青魚の魚油があります。