毛があるのは、そこに守りたいものがあるから | 美容トピックス

毛というと、まずは頭髪、それから顔を見てみると眉毛に睫毛、さらには腋毛に陰毛、顎のひげに、体中に生えている体毛があります。

2種類の毛

『毛』といっても、体には2種類の毛があります。

一つは頭髪に代表されるように、明らかに毛とわかるようなメラニンを有する剛毛で、頭髪の他に、眉毛や睫毛、あご髭に腋毛、陰毛などが該当します。

その他に、体表の大部分を占めているメラニンを持たない軟毛があり、うぶ毛と呼ばれたりもします。

毛は、美容という面でも大きな役割を果たしていますが、それ以外にも、外部刺激からの保護、保温、保湿などいろいろな働きを持っています。

毛の役割

毛には神経も血管も通っておらず、単なる飾りのようなイメージもありますが、毛穴は豊富な神経のネットワークが集まっている感覚器になっていて、触覚としての機能を持っています。

従って、毛を撫でられたりすると、たとえ肌に接触されていなくても触覚で触られている感覚がわかるのです。

頭髪は、外部からの刺激や光線から頭を守る役割の他に、外気の変化に対して体温を一定に保つ働きがあります。

眉毛は頭や額から垂れてくる汗が目に入るのを阻止し、睫毛は目にほこりなどが侵入するのをブロックします。

腋毛陰毛は、体の中でもデリケートな粘膜部分を摩擦などをやわらげ、刺激から守っています。

軟毛(うぶ毛)は、体全体にその毛包が存在していますが、例外として手の平、足の裏、指の末節、口唇、亀頭、包皮内面、大陰唇内部、小陰唇、陰核にはありません。

毛球と立毛筋

毛球は、毛包下部の膨らんだ部分で、その最下部に毛乳頭があり、その毛乳頭を毛母細胞が取り囲んでいます。

毛母細胞にはメラニンがあって、毛にメラニンを提供しています。

毛は外側から毛小包、毛皮質、毛髄質の3層構造になっています。

毛小皮は、外部から毛を守っていて、外的刺激を受けるとその内側の毛皮質が露出してしまうため、ツヤが失われます。

立毛筋は、交感神経が働くと収縮し、そのことにより毛穴が収縮して周りの皮膚が盛り上がり、鳥肌となります。

ちなみに、鳥肌というと腕や脚によくできますが、顔にはできません。これは顔の毛穴には立毛筋がないためです。

この立毛筋が収縮すると、同時に近くにある皮脂腺が刺激されて皮脂が分泌し、これが毛穴の表面に膜を作って、水分の蒸発を防いだり、体温が失われないようにしています。

寒くなると鳥肌が立つというのも、寒くなることにより交感神経が優位となり、それにより立毛筋が収縮し、毛穴が収縮して、体温が失われないようにしているのです。

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