皮膚で触覚を感じ取るしくみ | 美容トピックス

私たちの体の一番外側を覆っている皮膚は、感覚器官としての役割をもった側面があります。

ヒトの五感は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚がありますが、この触覚に重要な役割を果たしているのが皮膚になり、私たちはいろいろなものに触れて、その手触りからさまざまなじょうほうを得ているのです。

皮膚に埋め込まれたセンサー

ヒトの触覚がどのぐらいすぐれているかというと、μm(マイクロメートル)つまり1mmの1000分の1単位の凹凸を検知できます。

熟練の金属加工の職人さんともなれば、見た目にはほとんどわからない歪みや傷を手触りだけで瞬時に把握できてしまいますし、麻雀が好きな人だと、盲牌といってその牌を指で触れるだけで、牌を識別できたりするようになるようです。

どうやって、皮膚が触覚、つまり感覚を検知するかというと、皮膚に埋め込まれているセンサーが検知していて、それには、触覚・圧覚・痛覚・温覚・冷覚などがあり、これらにより手に触れたものがどのようなものかを判断できるようになっています。

例えば、熱いものに手が触れた瞬間に手を引っ込めるのは、皮膚のセンサーが熱さや痛さを感じ、その情報が脊髄に送られることで反射機構が作動し、危険回避のために脊髄から筋肉へ指令が出て、とっさに手を引っ込めることができるのです。

皮膚も敏感な場所とそうでない場所があります。

従って、同じ物に触れたとしても触れた場所によって感じ方がずいぶんと異なってくるのです。

指先などは敏感で、ちょっと切って出血した場合でも激しい痛みがありますが、臀部などは指ほどは痛みを感じません。

触れただけでわかるセンサー

皮膚には、皮膚の比較的深い位置に存在する終末小体と浅い位置に存在する自由神経終末という2種類のセンサーがあります。

自由神経終末は、神経の末端が枝分かれしたような形になっていて、たとえば毛包を取り巻く柵状神経終末などが知られていて、毛の微細な動きを感知できます。

この柵状神経Aδ繊維でミエリン鞘と呼ばれる鞘をもっていて、刺激を伝える電気信号が鞘の切れ目をジャンプしながら進むので、伝達速度が速くなっています。

一方、終末小体には、軽微な触覚を感じ取るメルケル小体、皮膚を通して圧力や振動を感じ取るマイスナー小体パチニ小体、張力を感じ取るルフィニ小体などがあります。

物の形状などをを把握するセンサー

物の形状などの空間把握に必要な情報を得るためのセンサーとしては、メルケル小体とマイスナー小体が知られています。

メルケル小体は、表皮の一番深い部分に存在していて、また指や手の平、足の裏、口唇といった毛があまり生えていない部分に集中して存在しています。

メルケル小体は、持続して押されるような刺激を受容し、そっと触れただけでも、おの僅かな凹凸を感知することができます。

マイスナー小体は、真皮のもっとも表皮側に近い領域で、かつ毛がない場所に存在していて、特に指先に多く存在しています。

マイスナー小体は、圧力に対して速やかに反応し、手や足に触れる物のすべりを感じとる役割をしています。

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