肌の老化は、皮膚のいろいろなところに変化が起きてきて、それによりシワやシミ、たるみができてきます。
肌の老化に関係深い3層
肌のアンチエイジングという視点で、肌の老化の原因はどこにあるのかを考えてみると、肌の老化は3層によって決まるといっても過言ではありません。
その3層とは、表皮・真皮・皮下組織です。
表皮は、いわゆる肌で、若々しくきれいな肌は、キメが細かくしっとりとうるおいがあります。
一方で老化した肌は、カサカサとしています。
真皮は、肌のハリと深い関係があります。
真皮にあるコラーゲン組織などと関係していて、若々しい肌はハリがあって柔軟性がある一方、老化した肌はたるんでいて、それが肌のたるみやシワの原因にもなります。
皮下組織がしっかりとしていると、ふくらとハリがある肌になりますが、老化してくると痩せてきてそれがシワなどにつながっていきます。
光老化とは
肌の老化の原因の中で、外的要因の中での主要原因は紫外線になります。
この紫外線による肌の老化は、光老化またはフォトエイジングと呼ばれたりします。
光老化によっては、肌にシミやシワが増えていきます。
特に美容・肌老化に関係した紫外線にはUVAとUVBがあります。
UVAは、エネルギーそのものは弱いのですが、UVBの約20倍も地上に降り注いでいて、肌の奥まではいっていきます。そしてメラニン色素の沈着を引き起こします。
夏などに日焼けして肌が黒くなるいわゆるサンタンは、このUVAによって引き起こされます。
UVAは、肌の奥まではいっていくため、真皮を構成しているコラーゲン繊維を変性させて、シワの原因にもなります。
UVBは、肌の表面を傷つけて急性炎症を引き起こします。
日光浴をしていて肌が赤くなるいわゆるサンバーンは、このUVBによって引き起こされます。
AGEによる肌老化
肌老化の外的要因の主原因が紫外線であるとしたら、内的要因の代表選手が、タンパク質または脂質が糖へ曝露されることによる糖化反応によってできてくるAGE(Advanced Glycation End Products)です。
わかりやすく言うと、糖質とタンパク質を同時に加熱することでできるこんがり焦げた褐色の部分が、糖化した部分で、ホットケーキなどを作った時、表面にきつね色の焦げ目ができていますが、そうしたものがAGEになります。
エイジングを重ねた肌は、厚くカサカサになっていき、真皮が薄くなり、肌に弾力をうまく与えられなくなりたるみやシワになっていきますが、こうした過程にAGEが深く関与しています。
AGEにより、コラーゲン繊維を分解する酵素の産生が2倍近くにもなり、コラーゲンの分解が進んで真皮ば薄くなってしまいます。
するとコラーゲン繊維とエラスチン繊維による弾力と張力が低下して、シワやたるみになってしまうのです。