マスクはインフルエンザ予防には全く無意味なのか | 健康トピックス

最近、インフルエンザが流行ってきています。

インフルエンザというと、通常は、冬の寒くて乾燥した時期に流行しますが、ゴールデンウィークに入ってからも流行の兆しが見えています。

GWにインフルが流行の兆しのワケは

専門家もその理由についてははっきりしたことはわからないとしながらも、今年はゴールデンウィークに入ってからも寒暖差が激しいことから、免疫力が落ちて感染する人がでてきているのではないかと言われています。

また、昨年にインフルエンザワクチンを接種した人が、そろそろワクチンの効力が切れるころというのも理由の一つとしてあげられるのかもしれません。

インフルエンザ予防の対策

インフルエンザの予防対策としては、マスクは厚生労働省も推奨していません。
まずはインフルエンザワクチン・手洗い・人混みを避けるといったところがインフルエンザ対策として有効です。

マスクに関しては、すでにインフルエンザに感染した人が装着することによって感染拡大を防ぐという意味では有効ですが、インフルエンザの感染から守る手段としては推奨されていないのです。

ちなみに、厚生労働省が「インフルエンザQ&A」のなかで、インフルエンザ流行時の対策として推奨しているのは以下のものになります。

  • 咳エチケットの励行
  • 外出後の手洗い等
  • 適度な湿度の保持
  • 十分な休養とバランスのとれた栄養
  • 人混みや繁華街への外出を控える

英国の国民保健サービス(NHS)がインフルエンザ予防として推奨しているものは次のようになっています。

  • 温い水とせっけんでこまめに手を洗う
  • せきやくしゃみをするときはティッシュを使う
  • 使用後のティッシュは早く捨てる

米国疾病管理センター(CDC)が推奨する「日々の予防活動」は次のようになっています。

  • 感染した人に近づかない
  • 感染したら、他人にできるだけ接触しない
  • 高熱を発したあと、少なくとも24時間以内は、不要な外出を避ける
  • せきやくしゃみをするときは、鼻と口をティッシュで覆い、使用後は捨てる
  • せっけんと水で手を洗う ない場合はアルコール消毒する
  • 手で自分の目や鼻や口に触れない
  • ウイルスで汚染されていそうなものの表面を消毒する

いずれも、マスク(musk)という単語は出ていませんが、咳エチケットという点では、感染した人がマスクをすることによって、感染の拡大を防ぐことについては言及されています。

マスクは本当にインフルエンザ予防に効果がないのか

マスクは本当にインフルエンザ予防に対して全く効果がないのでしょうか。

実は、そのことについて米国ミシガン大学で実験が行われています。

学生をマスクをしたグループとマスクをしていないグループに分けて、冬の間、インフルエンザにどのぐらい感染し、どんな症状が出るかを観察したのでえすが、この実験によると、マスクをした人はしなかった人にくらべて、わずかに発症が減っていたのです。

この実験では、マスクは1日1枚で、食事などで外す場合は袋に入れるなどを徹底したそうです。

わずかなので、被験者の学生のグループ間での体力の差による可能性もありますが、素直に解釈すれば、マスクはインフルエンザ予防に全く効果がないわけではないということになります。

参考 :
Aiello AE et al. J Infect Dis. 2010 Feb 15;201(4):491-8
Mask use, hand hygiene, and seasonal influenza-like illness among young adults: a randomized intervention trial.

しかし、食事以外のときはずっとつけていたり、1日1枚とこまめにつけかえたり、手間も大変なうえに、その差がわずかということもあり、インフルエンザの予防に有効とするには、推奨するまでには至らないということになるのでしょう。