森林浴とは、樹木に接して精神的な癒しを求める行為であり、近所の公園や林の中を散歩する程度から、本格的な登山やキャンプにいたるまで、森林浴になります。
また、植物園を見学に行くといったことも森林浴に含まれます。
森林浴は林野庁が提唱
森林浴は、農林水産省の外局である林野庁によって1982年に提唱されたもので、「森林療法は、医療・福祉分野において森林空間を利用した健康の維持・管理などを行う活動」としています。
言い方を変えれば、森林浴(森林療法)は、森林セラピーともいわれ、森林という自然環境を利用した統合医療になります。
林野庁では、森林の構成要素(香り、音、風景など)が、人間(子ども、健常者、高齢者、ハンディキャップ者)の生理的、心理的効果に及ぼす影響(室内・野外フィールド別)を医学的に検証・解明する研究を進めています。
いろいろと販売されている森林浴関連グッズ
一方、森林療法については、関連したグッズも既にいろいろと販売されています。
代表的な例が、『森林浴』などとタイトルがついたCDやDVDで、森林の音や映像を主体としたものが、リラクゼーションのためとして販売されています。
さらには、サプリメントなどでは、森林の香り成分を含んだ食品なども出されていて、木材が放つ触感や温感をもった生活関連グッズなどもいろいろとでています。
森林浴に関連した業界団体がある
日本には、NPO法人として、『日本森林療法協会:https://foresttherapy.wixsite.com/forest』というものがあります。
「森に行って自然に無理なく自分自身をケアする健康法」として森林セルフケアを推奨しています。
森林セルフケア体験会なども実施しています。
森林療法の効果については、森林の香りという嗅覚、森林の緑という視覚、木の間を流れていく風の音や鳥の声といった聴覚、木を触ったときの木の感触・触覚、そしてときには味覚、つまり五感を通して発揮されることになります。
例えば嗅覚ですと、木の香りに触れることで鎮静効果や抗不安効果が現れたりします。
森林浴の目的
森林療法を行う目的はいろいろとありますが、特に森林療法が有用であるとされるものを挙げてみます。
森林療法と関連が深いものとして、スピリチュアルケアがありますが、認知症や精神疾患、心身症などに森林療法が良いとされています。
さらに、森林という環境を利用することによって、リハビリテーションに対するモチベーションを上げることができるため、森林浴はリハビリテーションなどでも用いられることもあります。
もちろん、ストレスを溜めないことにより健康維持・増進を図っていこうという方にとっても、森林浴は有用です。
Active Agine といって歳をとってもいきいきとした生活を送ることが大切という考えかたから森林療法が用いられることもあります。