2017年、慶應大眼科教室の近視研究チームが都内の小中学校で近視の有病率を調査していて、それによると小学生では76.5%、中学生で94.9%が近視であるという驚くべき結果になっています。
近視になりやすい子供の特徴
ロート製薬のホームページには、近視になりやすい人の特徴が記載されています。
外遊びをあまりしない、寝る時間が遅い、睡眠時間が短い、スマートフォンやゲームを1時間以上続けてする、学校の休み時間は教室にいることが多い、30cm以内の距離で本を読む、親が近視といったことがあげられていて、これらの項目が複数あてはまる場合は、将来、近視になるリスクが高いとされています。
遠視の誤解
近視は、小学校の時代に始まる子供が多いと言われています。
近視は、近くは見えるけれど遠くは見えづらいという症状が出てきます。
それでは遠視はというと、その逆だから遠くのものはよく見えるんでしょという誤解を持っている人が多くいます。
遠視は、木巻くよりも奥で焦点が合ってしまっている状態なので、もちろん近くのものは見えにくいのですが、遠くのものも、見ようと意識しないと見えづらいので、常にピントを合わせようとして目を酷使しがちになり、目が疲れやすくなってしまいます。
乱視が入っていると、遠近にかかわらず、ものが二重に見えたり、ぼやえて見えたりといった症状になり、人により、縦方向が見づらいとか、横方向が見づらいとか症状が違っています。
乱視は、角膜や水晶体のカーブが不規則でゆがんでいるので、焦点が一点に合わせられず、ものが二重に見えてしまったりするのです。
目を酷使させる文明の利器
私たちは、スマホやパソコン、タブレットを毎日のように使いこなし、今や高齢者でもLINEをしたり、アプリを使って買い物をしたりする時代となり、常にスマホを持ち歩いているような時代になってしまいました。
これは便利なのですが、パソコンやタブレット、スマホは、ディスプレーから発せられるブルーライトが問題で、これは角膜まで届き、視力の低下の原因にもなります。
また、スマホの画面は小さく、どうしても目を近づけて凝視し続けてみることになり、より一層目を酷使してしまいます。
ブルーライトは、波長が380~500nmの光で、可視光線の中で最も波長が短いもので、これよりも波長が小さくなると紫外線になります。
ブルーライトは網膜や角膜上皮細胞に影響を与えるということがわかってきています。
角膜上皮は、本来5?7日で新しい細胞に生まれ変わるターンオーバーが行われていますが、ブルーライトを浴びることでこのサイクルが乱れてしまい、新陳代謝が遅れてしまう可能性が指摘されているのです。
目に良いとされているルテインは、優れた抗酸化作用により、こうしたブルーライトによる影響を軽減する働きがあるとされています。