信じられない論文の捏造 | 健康トピックス

科学雑誌掲載論文というと、しっかりしたエビデンスがあるイメージですが、間違っている場合もありますし、時代とともに科学が進歩すると、実は違っていたといったこともあります。

このように故意でなかったとしても論文が間違っている場合もありますが、中には故意に捏造したり改ざんされているものもあります。

一流研究者が真顔で捏造

まさかと思われるかもしれませんが、世の中にはものすごい捏造をした論文が科学雑誌に掲載されてしまうことがあります。

論文のデータ捏造事件としては、1974年のサマーリン事件が有名です。

どういものだったのかというと、現在では当たり前のようになっている皮膚移植は、同時では非常に先進的な技術でした。

皮膚移植に関しては、異物を認識する免疫反応により拒絶反応が起こってしまうため、これをいかにコントロールするのかというのが長年の課題になっていました。

そうした中、ウィリアム・T・サマーリン博士が、黒と白の色が違うマウスの間での皮膚移植に成功したという論文を出しました。

白いマウスに黒いマウスの皮膚片を移植し、白いマウスの体の一部が黒くなったというものでしたが、なんとビックリ! これは捏造だったのです。

どんな捏造かというと、白いマウスの体の一部を黒マジックで塗っただけという冗談のような本当の話なのです。

一流の研究所の研究者が、真顔で白いマウスに黒マジックを塗っていたところを想像してみると、なんともすごい話ですが、これは論文の捏造の象徴ということで、『サマーリンの塗られたネズミ』と言われたりもします。

ディープフェイクの時代はより一層巧妙

このころは、マウスにマジックを塗る程度だったのかもしれませんが、今ではいろいろな映像技術も発達し、素人でも、ちょっとしたソフトを使えばフェイク画像が作れちゃったりします。

最近では画像どころか、動画まで、一般人がフェイク映像を流すなんてこともできてしまう時代になってきました。

データの捏造も、精緻にできてしまいます。

チェックシステムも発達

一方で、チェックシステムも発達してきています。

研究機関では、論文盗用検出システムなどが導入されていて、数千万本の論文や文献、数百億のインターネットのページをデータベースにして、論文の文章が盗用されていないかをチェックできるシステムです。

また図などがデジタル操作されてないかもチェックされます。

また故意でない間違いの論文もありますが、こういう論文は掲載されてから、他の研究者の知るところとなり、検証が始まり、多くの研究者が同じような実験を行い、それが再現性があるか、本当に正しいかチェックされたりします。

そして、こうしたことの積み重ねで科学が進歩していくという側面もあるのです。

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