ピーマンもパプリカも、同じナス科の植物です。いずれも果肉は種子以外ほとんど空洞というところに大きな特徴があります。
ピーマン、パプリカの学名は Capsicum annuum Grossum で、パプリカはカラーピーマンの一種で、肉厚で辛味が無く甘い味がします。
パプリカというと、日本で同じみなのは、赤・橙・黄色ですが、紫や茶色のものもあります。
ピーマンもパプリカも唐辛子から生まれた
ピーマンは、唐辛子を改良して辛味をのぞき、独特の苦みと香りを残してできあがってもので、未熟な緑色のうちに収穫します。
昔は、ピーマンが嫌いという子供が多かったのですが、最近ではあまりピーマンが嫌いな子供というのは見かけなくなりました。
これは、ピーマンの品種改良が進み、ピーマン独島の青臭さが減ったためではないかと考えられています。
パプリカも、唐辛子を改良して甘味を持たせることにより、生食でも食べれるようにしたもので、ピーマンと違って、完熟させてから収穫します。
品種によって、赤・橙・黄・紫・茶・黒・白といったさまざまな種類のものがあります。
ピーマンは、別名を甘唐辛子といい、英語では Bell pepper と言います。このことからもピーマンが唐辛子から改良されたものであるということが推測されます。
パプリカの場合も、英語ではBell pepper ですが、普通のピーマンは、Green Bell Pepper で、例えば赤色のパプリカは、Red Bell Pepper になります。
まさに唐辛子から改良されたまるでベルのようなピーマンだから Bell Pepper、そしてあとは、ピーマンなら緑なのでGreen、パプリカの場合は、その色を前につけることで英語になります。
ピーマンも切り方によって変わってくる
野菜は切り方によって、味が変わってきたりすので、そうした知識を頭に入れて料理されたりします。
ピーマンの場合は、その線維はヘタからお尻に沿って走っています。
したがって、なるべくピーマンの栄養成分の流出を抑えようとする場合、線維に沿って縦切りにするほうが良いでしょう。
逆に、青臭いのが苦手という子供向けに使うのであれば、輪切りにして繊維を断つことによって、臭い成分が飛んで食べやすくなります。
苦いのが苦手な人へのピーマンの選び方
ちなみに、ピーマンといえば、あの独特の苦みがどうも苦手という人には、ヘタをみることでより苦味が少ないピーマンをみつけることができます。
ヘタの形が六角形になっているもののほうが、ヘタの形が五角形のものよりも、苦味が少ない可能性が高くなっています。
なぜならば、六角形のほうが、時間をかけてたっぷりと栄養を吸収しているもので。その分、糖度が多く残ってヘタの数も多くなるからです。