夏のデザート、桃の栄養とミニ知識 | 健康トピックス

7月~8月の夏に旬を迎えるは、いろいろな品種があり、甘くて美味しいその味は、夏のデザートとして人気があります。

俳句では桃は秋の季語

というと、夏のデザートというイメージがありますが、俳句をやられている方であればご存じかもしれませんが、実は『桃』は、秋の季語になっています。

また、『桃の花』と言えば、ひなまつりにも出てくるものですが、こちらは春の季語になっています。

桃といえば、あの夏目漱石や松尾芭蕉も次のような俳句を詠んでいます。

『姉様に 参らす桃の 押絵かな』(夏目漱石)
意味としては、姉様に差し上げる桃の押絵の美しいことよということになります。
「押絵」とは綿を入れた和紙や布、色鮮やかなちりめん生地などを貼り重ねて作る立体的な絵のことを言います。

『我が衣に 伏見の桃の 雫せよ』(松尾芭蕉)
意味としては、私の衣を伏見の桃の雫で染め上げてくださいとなります。
当時桃の一大産地であった京都の伏見に、任口上人という徳の高い有名な俳人がいて、芭蕉がその任口上人に会った時に詠んだ時のもので、任口上人を桃に、そして任口上人の徳や教えを雫にたとえた句だと言われています。

桃の栄養成分

桃の成分といえば、ペクチンを多く含んでいますが、桃は水溶性・不溶性両方の食物繊維を豊富に含んでいて、腸内環境を良好に保ちます。
特に水溶性食物繊維のペクチンは、多く含まれていて、整腸作用があります。

果肉が白色でやわらかく果汁が多い『白肉桃』は、フラボノイドを多く含んでいて、缶詰などによく利用される『黄肉桃』は、β-カロテンを豊富に含んでいます。

『ネクタリン』は、桃の変種で、うぶ毛がないものの総称を言い、酸味が特徴となっています。

桃に含まれるフラボノイドもβーカロテンも抗酸化作用に優れていて、ビタミンEとともに活性酸素の除去して、体を若々しく保つのに役立っています。

桃は甘いイメージがありますが、その濃厚な甘みは果糖によるもので、体内ですばやくエネルギー源になる一方で、クエン酸やリンゴ酸といった有機酸も含んでいるので、桃は疲労回復にもよいとされています。

皮の近くには、活性酸素除去作用のあるポリフェノールの一種であるカテキンが多く存在しています。

漢方では、桃の種子は『桃仁』という生薬として利用されていて、血行促進作用があり、消炎や鎮痛の目的で利用されるほか、アミグダリンを含んでいて、咳や痰などにも用いられます。

桃の皮をスルっと剥くコツ

桃は、熟していないものは、新聞紙に包んで冷暗所に保管し、冷蔵庫に入れるのは食べる直前がよいでしょう。

桃といえば、美味しいのですが、皮が?きづらいという声もよく聞きます。

桃の皮をスルっと剥くコツは、たっぷりの熱湯に30秒間浸けてから、取り出したらすぐに氷水に入れると、スルっと簡単に皮が剥けます。

桃全体を熱湯にしっかりと浸けることがポイントです。

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