世界三大珍味といえばキャビア、フォアグラ、トリュフ。日本三大夜景は函館、長崎、神戸と、日本ではよく三大〇〇という言われ方がされます。
旨味成分についても、三大旨味成分があり、それはグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸になっています。
グルタミン酸は昆布や醤油、味噌などの他、トマトやタマネギ、アスパラ、ブロッコリーなどにもあります。
イノシン酸は、肉や魚、カツオ節などに多く含まれています。
グアニル酸は、干ししいたけなどに多く含まれています。
そもそもうま味とは
人間の基本五味と言えば、甘味・酸味・塩味・苦味と出てきますが、うま味はこの5番目に出てくるものです。
つまり味の基本となっています。
うま味を発見したのは日本人だった
うま味を最初に発見したのは、実は日本人なのです。
これは日本の食文化と大きく関わっています。
日本では、いろいろな料理に昆布だしが使われてきましたが、この昆布だしはなぜ美味いのかということで、いろいろと研究された結果、美味しい昆布だしからグルタミン酸を抽出することに成功し、このグルタミン酸こそが昆布だしの主成分であることがわかり、その味がうま味として名づけられました。
今や「うま味」は国際的にも認知され、英語でも「umami」で通じます。
うま味成分、グルタミン酸とは
グルタミン酸は蛋白質の材料ともなる主用なアミノ酸で、グルタミンやアスパラギン、アスパラギン酸などともに、蛋白質を構成する主要なアミノ酸になっています。
非必須アミノ酸ではありませんが、動物性たんぱく質だと全体の1/3、植物性たんぱく質だと全体の1/2を占めているとも言われます。
グルタミン酸は、体の中に入ると、アンモニアをグルタミンに変える機能があるとともに、尿の排泄を促し、アンモニアを速やかに体外に排除します。
またグルタミン酸は脳にも多く含まれていて、神経伝達物質に関与しています。
グルタミン酸はうま味成分としてだけではなく、賢脳成分としても注目を集めています。
グルタミン酸を多く含む食品としては、強力粉、大豆、高野豆腐、湯葉、カツオ節になります。
グルタミン酸を摂取すると、脳の機能が活性化され、知能が高くなるという研究報告もあります。
グルタミン酸は、不足すると、いろいろな脳機能が損なわれ、疲労がたまったり、抑うつ傾向になりやすくなると言われています。
しかし、それよりも過剰摂取のほうが問題で、グルタミン酸の過剰摂取によって、脳細胞に障害を受けたと言うケースもあります。
グルタミン酸を一度に大量に摂取すると、頭痛が起こったり、のぼせや手足のしびれなどの症状が出ることもあります。