桜が使われている漢方薬 | 健康トピックス

卒業式・入学式・入社式、年度が替わりいろいろと忙しいこの季節、街角を薄いピンク色に染めて私たちの心を和ませてくれるのがです。

桜といえば、目で見て鑑賞するものというイメージですが、実は漢方薬にも使われているのです。

桜からできた生薬

桜は、日本各地や朝鮮半島などを中心とした温帯に分布しているバラ科の落葉高木になります。
一般的には、ヤマザクラソメイヨシノといった桜が知られていますが、これらの桜を使った生薬があります。
その生薬とは、『桜皮』です。
ソメイヨシノなどの桜といえば、観賞用に広く栽培されるというイメージですが、漢方生薬にも用いられるのです。

『桜皮』という字からもわかるように、使う桜の部分は樹皮になります。
日本で桜といえば、ソメイヨシノで日本の桜の8割を占めているといわれています。
適度に樹高が低くて群生するために、桜の名所になりやすいという点もあるかもしれません。

千鳥ヶ淵や上野公園の桜も、ソメイヨシノやヤマザクラがほとんどです。
このおなじみのヤマザクラソメイヨシノ『桜皮』という生薬に使われているのです。

なぜ日本の桜の名所のほとんどがソメイヨシノなのか

ソメイヨシノは、漢字では「染井吉野」となります。
当て字ではなく、江戸時代に「オオシマザクラ」と「エドヒガン」が掛け合わさった桜とされていて、東京の染井という所に住んでいた植木屋さんが吉野山の桜の名前を借りて染井吉野と名づけたのが由来だとされています。

ソメイヨシノは、他の桜とは異なり葉が出る前に花が咲くので、他の桜と違って豪華絢爛さがあることから人気になっています。

桜皮という生薬

生薬の『桜皮』に用いられるのは、ソメイヨシノもありますが、主にヤマザクラで、主幹が20㎝以下の太くない桜の木から樹皮を摂ります。
樹皮を6~8月に採取して乾燥した作られ、解毒、鎮咳、去痰作用などが知られています。

桜皮には、サクラニン、サクラネチン、グルコゲンカニン、ナリンゲニンといったフラボノイド類が多く含まれています。

『桜皮』は江戸時代から民間療法としても使われていて、魚の中毒や蕁麻疹、腫れ物などの皮膚病、解熱や咳止めとしてもとして使われてkて、解毒・排膿の効果があるとされています。

そのことから、日本の漢方薬では、蕁麻疹・湿疹・皮膚炎に効能がある十味敗毒湯に用いられています。

日本の桜のお味は

桜といえば、サクランボを連想する人もいると思います。
サクランボになる桜は、バラ科サクラ属サクラ亜属の果樹で、ミザクラ(実桜)類の果実がサクランボになります。
サクランボになる桜は、ヨーロッパの桜で、セイヨウミザクラが中心となっています。

サクランボとして食用になっているのは、桜は桜でもミザクラ(実桜)で、ソメイヨシノなどの観賞用の桜とは違います。
ちなみに、ソメイヨシノやヤマザクラの果実は、食べると苦いことから食用には適してはいません。