正しい椅子の腰掛け方というと、椅子に深く腰掛けるというイメージですが、これでは猫背になりやすくなってしまいます。
世界一座る国民、日本人
日本人は、世界一座る国民だというデータが、2019年シドニー大学が行った研究で示されています。
世界の主要20カ国で比較した結果、日本はサウジアラビアと並んで、椅子に座っている時間の中央値が1日当たり420分と世界最長になっています。
420分というと、1日7時間は椅子に座っていることになるので、睡眠時間を除くと、かなりの時間座っていることになります。
アメリカや中国では250分前後ですので、海外と比較してもかなり長くなっています。
これだけ長い間椅子に座っているので、椅子に座るときの姿勢というのはとても大切になってきます。
本来であれば、どう考えても椅子に座っている時間が長いので、もう少し椅子に座っている時間を短くし、歩く習慣を身につけることが大切です。
今回は、歩く習慣をつけることは大切なのですが、正しい座り方という点で話を進めていきます。
椅子に深く腰掛けると猫背になる

椅子に座るときの正しい姿勢は、椅子に深く座ることだと思っている人もいますが、これは間違いです。
椅子に深く座ると、座っている時に骨盤が後傾してしまいます。すると背中が丸くなって猫背になり、腰周りの筋肉や靭帯、椎間板などに負担がかかってしまい、腰痛の原因にもなります。
さらに、頭が前に出て、首回りの筋肉にも負担がかかってしまいます。
腰痛になりにくい、猫背になりにくい座り方は、骨盤が立った状態にしておくことです。
また、お行儀よく膝を閉じて揃えて椅子に座る人もいますが、これも悪い姿勢で足の筋肉に負担をかけてしまいます。
足を揃えて状態で骨盤を無理に立てようとすると、腰痛の原因になってしまいます。
椅子に座るときに足を組む人は、骨盤の歪みや股関節のトラブルを招く原因になりますので、注意したほうが良いでしょう。
正しくない座り方をしていると、歪んだ骨盤ポジションになっていまい、慢性的な腰痛の原因にもなります。
正しい座り方とは
骨盤のポジションを正常な位置でキープをし、姿勢を保つという点では、骨盤を立たせることが重要です。
骨盤が立つ座り方は、坐骨ではなく、坐骨枝という平らな部分で座るのがポイントです。
椅子に深く座るというよりも、椅子の座面の端に腰かけたほうが良いのです。
お尻のエクボあたりにある左右のグリグリが座骨で、恥骨と座骨をつなぐ平らな部分が座骨枝で、ここを椅子の座面に置いた座り方が骨盤が立つ座り方になります。