紛らわしい醤油の表示 | 健康トピックス

多くの料理に登場してくる調味料の1つである醤油ですが、一般に『醤油』というと、深い焦げ茶色をした「濃口醤油」のことを言います。

これとは別に、淡い色合いの「薄口醤油」も販売されています。

薄口醤油とは

『薄口醤油』は、黄色みを含んだ淡い褐色をしていて、穏やかな風味が特徴になっていて、国内生産量は、醤油全体の約1割ほどになっています。
濃口醤油に比べて色合いが薄いことから、料理の見た目が茶色にならないということからも、ニーズがあります。

醤油表示のワナ

血圧が高いし、塩分を控えなくちゃということで、スーパーに行くと、「濃口醤油」と表示されたものと「薄口醤油」と表示されたものがあります。
すると、「ああ、薄口なら健康的だ」といって薄口醤油に手を伸ばす人もいると思います。

イメージ的には、「薄口醤油」のほうが塩分は少ない感じがして、実際にそう思っている人も多いと思います。
しかし、実際は真逆なのです。
塩分の量からいくと、「薄口醤油」より「濃口醤油」のほうが少ないのです。

実際に、塩分濃度をみてみると、薄口醤油は18~19%なのに対して、濃口醤油は16%になっています。
大サジ1杯分の醤油を摂ったとすると、薄口では約2.9g、濃口では約2.6gの塩分を摂ることになります。

薄口醤油のほうが、濃口醤油より塩分が多いというのは、イメージからくる誤解されやすいということで、クイズなどにもされ、結構知っている人も多いかもしれませんが、紛らわしい表示は改善してほしいものです。

塩分の表示はどう判断するのか

塩分を控えたいという場合、食品を購入するときにチェックするのが、栄養成分表示です。
しかし、ここには、「塩分含有量」として表示されているものは、ほとんどありません。

そこで参考にしたいのが「ナトリウム含有量」です。
栄養成分表示をしてある食品であれば、ナトリウムの含有量の記載は義務になっていますので、炭水化物やタンパク質・脂質の含有量が記載されているものでしたら、必ず合わせてナトリウム量が記載されています。

塩は、NaCl(塩化ナトリウム)なので、塩分を多く含有していると、当然ナトリウムの含有量も増えてきます。

ナトリウム量の錯覚のワナ

さて、ナトリウム量のチェックをするわけですが、ここで注意があります。
表示されているのは、あくまでもナトリウム量であって、食塩量ではないのです。
実は、ナトリウム1gは、食塩2.54gに相当します。

ナトリウム1gと記載してあるからといって、「ああ、塩が1g含有されてるのか」と思ったら大間違いです。
ナトリウム1gということは、塩2.54gに相当しているということを頭に入れておく必要があるのです。

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