動脈硬化の原因となる5つのリスクとは | 健康トピックス

人間は血管とともに老いるといっても過言ではないくらい、加齢とともに動脈硬化は進んでいってしまいます。

これは、水道のホースを長年使っていると、だんだん劣化していってしまうのと同じで仕方ないことなのですが、加齢の他にも、動脈硬化を呼び寄せる原因となるものがあり、これらを排除することで、動脈硬化のリスクを減らしていくことができます。

動脈硬化を引き起こす5つのリスク

動脈硬化のリスク要因として、5つ紹介します。

喫煙

喫煙は、動脈硬化を引き起こす原因の第一位ともいうべきもので、悪の親玉と言ってもいいかもしれません。
喫煙という行為は、血管にとって何のメリットもありません。

それどころか、血管に限らず全身の健康にとっても良いものとは言えず、まさに『百害あって一利なし』とは喫煙のことを言います。

タバコの煙には、ニコチン・タール・一酸化炭素などの有害物質が多数含まれています。
ニコチンは、交感神経を刺激して心拍数を増やすとともに、末梢血管を収縮させて血圧を上昇させてしまいます。

その結果、血管内膜が傷つきやすくなり動脈硬化が進行する原因となってしまいます。
タールには発がん性がありますし、一酸化炭素は赤血球と結合しやすく、体内への酸素の取り込みを妨害します。

実際に、タバコを吸う人は、吸わない人に比べて、狭心症や心筋梗塞を発生するリスクが男性では2.9倍、女性では3.1倍になると言われています。
また、1日に20本以上タバコを吸う人は、心筋梗塞による死亡率が1.7倍になります。

高血圧

高血圧も、動脈硬化を進行させる原因となります。

心臓から出た血液は、全身をめぐって、たった1~2分で再び心臓に戻ってきます。
年齢を重ねるとともに動脈硬化が進み、血管はだんだんと厚く硬くなって、血液の通り道は狭くなっていきます。

こうなると、その抵抗を増した血管に血液を送り出そうとする心臓は、頑張ってしまうので、血圧が上がってきてしまいます。
するとその圧によって、血管は傷つきやすくなり、摩擦によって血管の内皮細胞もダメージを受けてしまいます。
そのダメージを受けたところから、血液中の脂質が内膜に入り込み、さらに動脈硬化を進行させていってしまうのです。

高血糖

高血糖の状態が続くと、過剰な当分は体内の蛋白質と結びついてAGEs(終末糖化産物)を作り出し、活性酸素によって血管を傷つけていきます。
さらにAGEsは血管壁の内部にも侵入して、アテローム性動脈硬化のコブの内部でLDL-コレステロールを酸化して、動脈硬化の進行をすすめてしまいます。

脂質代謝異常

LDL-コレステロールは、悪玉コレステロールと呼ばれているもので、肝臓からコレステロールを全身に運ぶ役割を担っていますが、その量が多くなってくると余ったコレステロールが血管に溜まっていきます。

HDL-コレステロールは、善玉暮れステロールと呼ばれているもので、血管などの組織から余分なコレステロールを回収して肝臓に戻す働きをします。
中性脂肪は、血液中に増えてくるとHDL-コレステロールが減り、LDL-コレステロールが超悪玉コレステロールと呼ばれるsdLDL(small dense LDL)に変化します。

また中性脂肪を多く含んだレムナントリポ蛋白が血液中に増加してくると、動脈硬化が早く信仰していってしまいます。

肥満


肥満で内臓脂肪が増えてくると、血管を流れる血液の量が増えて、血管や心臓に負担がかかるようになります。
血圧が上昇しすることで、動脈硬化も進行しやすくなります。

さらに肥満は、インスリンの抵抗性も増大して、高血糖や高血圧、脂質代謝異常を引き起こす原因にもなります。

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